脱原発福島ネットワークより市民のみなさんへ

安全確保を求めて、県議会に2件の請願を6月30日提出致しました。
また、東電に対する運転再開凍結決議と、国に対するひび割れ総点検の意見書も
同時に提出しました

____________________________________
東京電力株式会社の原子力発電所に関する徹底した安全の確保と
福島第一原発6号機の運転再開凍結を求める決議についての請願書

件名  東京電力株式会社の原子力発電所に関する徹底した安全の確保と
   福島第一原発6号機の運転再開凍結を求める決議について

要旨  県議会は、国と東京電力に対し、東京電力の企業体質が改善され、安全と安
   心が確保されるまで、福島第一原発6号機の運転再開の凍結を求めること。
理由  福島第1原発6号機は、近く運転再開して首都圏の夏場の電力を確保した
   後、9月には定期点検で再度停止する計画です。
   東京電力は、情報公開や企業体質改善を、不正事件の再発防止対策として公表しまし
   たが、相次ぐ情報隠しや保安規定違反、作業トラブルの続出で空中分解の有様です。
   これらは、いずれも安全管理の基本問題であり、電気事業者としての資格が問われる
   事態です。
   「まず再稼動ありき」で情報隠しを行い、保安規定違反が続発し、しかも、メーカー
   や協力会社側には安全思想が不徹底である現状が浮き彫りになりました。東京電力の
   企業体質は依然変っておらず、福島県民が望む安全と安心は、確保されておりません。
   ずさんな安全管理とひび割れ未点検部分を残したまま、運転再開を容認すれば、結果
   的に安全を犠牲にすることになります。東京電力の企業体質が改善され、安全と安心
   が確保されるまで、福島第一原発6号機の運転再開の凍結を求めます。
   地方自治法第124条の規定により、請願書を提出します。

2003年6月30日

福島県議会議長 加藤貞夫 殿


東京電力株式会社の原子力発電所に関する徹底した安全の確保と
福島第一原発6号機の運転再開凍結を求める決議(案)

東京電力株式会社の福島第1原発6号機は、近く運転再開して首都圏の夏場の電力を
確保した後、9月には定期点検で再度停止する計画である。
東京電力は、情報公開や企業体質改善を、不正事件の再発防止対策として公表した
が、本年5月以降も相次ぐ情報隠しや保安規定違反、作業トラブルが続出している。
これらは、いずれも安全管理の基本問題であり、電気事業者としての資質が問われる
事態である。
「まず再稼動ありき」で情報隠しを行い、保安規定違反が続発し、しかも、メーカー
や協力企業側には安全思想が不徹底である現状が浮き彫りになった。東京電力の企業
体質は、依然変っていないと判断せざるを得ない。
ずさんな安全管理とひび割れ未点検部分を残したままの運転再開は、結果的に安全を
犠牲にすることになる。先の本県議会全員協議会における議長集約は、「安全と安心
を前提に運転再開を容認する」としたのであり、現状においては、前提となるべき安
全と安心が確保されていない。
よって、本議会は、東京電力株式会社に対し、企業体質の改善と協力企業の末端に至
る安全思想の徹底、安全の確保を求めるとともに、安全と安心が確保されるまで、福
島第一原発6号機の運転再開の凍結を求めるものである。
以上、決議する。

平成15年7月8日

福 島 県 議 会
__________________________________  

原子力発電所の安全確保と
再循環系配管溶接継手部のひび割れ総点検を求める意見書についての請願書

件名  原子力発電所の安全確保と
   再循環系配管溶接継手部のひび割れ総点検を求める意見書について
要旨  県議会は、国に対し、SUS316L材の未点検部分およびSUS304材の未点検部分
   をふくむ福島原発の再循環系配管溶接継手部の総点検を求めること。
理由  現在、東京電力は、ひび割れが多発している再循環系配管の溶接継手部につ
   いて、未点検部分を残したまま原発を再稼動しようとしています。原子力安全・保安
   院は4月17日付の再循環系配管に関する点検補修の指示文書で「点検においてひび割
   れが認められた場合は、当該定期検査期間中に予定した点検対象箇所数と同数につい
   て追加点検を行う」としています。これに沿って、東北電力は女川2号機で当初39箇
   所の点検予定を倍に追加、全数の点検を行なうと追加点検の実施発表しました。福島
   原発でも、今回の点検で傷が見つかっているものは、今回の点検中に溶接継手部の全
   数追加点検を行うべきです。
   相次ぐ情報隠しや保安規定違反、作業トラブルの続出で、東京電力の不正再発防止対
   策は、空中分解の有様です。東京電力の体質は依然変っておらず、福島県民が望む安
   全と安心は、確保されておりません。
   原子炉の安全上重要な圧力バウンダリーである再循環系配管等のSUS316L材の応力腐
   食割れは、原子力安全・保安院も認めるとおり発生・進展メカニズムが未解明です。
   検査精度の低さ・実機データの不足から、ひび割れの深さや進展評価自体の信頼性が
   未だ低く、技術的対策も確立したとはいい難い、安全確保上未解決の難問です。応力
   腐食割れ緩和策を施したとする部分や、5年間以内に点検済みの部分の点検も安全側
   に立って点検すべきです。
   不正のそもそもの原因が、ひび割れの隠蔽にあったことからも、基本的な安全確保の
   問題として、再循環系配管溶接継手部の100%点検完了は重要であり必要です。
   地方自治法第124条の規定により、請願書を提出します。

2003年6月30日

福島県議会議長 加藤貞夫 殿


原子力発電所の安全確保と
再循環系配管溶接継手部のひび割れ総点検を求める意見書(案)

現在、東京電力株式会社では、昨年の不正再発防止対策にもかかわらず、相次ぐ情報
隠しや保安規定違反、作業トラブルが続出している。本県並びに立地地域では、信頼
回復に冷水を浴びせられ、裏切られた状況にある。現状において、東京電力の体質は
依然変っておらず、県民の安全と安心が確保されたとは判断しがたい。
このような状況にあって、国においては、原子力安全・保安院が、福島第1原発6号
機の「安全宣言」を出したが、これはひび割れが多発している再循環系配管の溶接継
手部について、未点検部分を残したまま原子力発電所の再稼動を黙認するものであ
る。しかし、原子炉の安全上重要な圧力バウンダリーである再循環系配管等の
SUS316L材の応力腐食割れは、原子力安全・保安院も認めるとおり発生・進展メカニ
ズムが未解明である。
不正のそもそもの原因が、ひび割れの隠蔽にあったことから、基本的な安全確保の問
題として、再開にあたっては、再循環系配管溶接継手部の100%点検補修完了は必要
条件である。
よって、政府においては、問題の重要性を深く認識し、次の措置を講ずるよう強く要
望する。
1 再循環系配管に関する点検補修については、全数の点検を行なうよう、事業者に
  指示すること。
2 再循環系配管のうち応力腐食割れ緩和策を施したとする部分や、5年間以内に点
  検済みの部分の点検も安全側に立って総点検を行なうよう、事業者に指示すること。
3 SUS316L材の応力腐食割れの発生・進展メカニズムを未解明し、検査精度・実機
  データ、ひび割れの深さや進展評価などの信頼性と技術的対策を確立すること。

以上、地方自治法第99条の規定により意見書を提出する。

平成15年7月8日

 内閣総理大臣
 原子力安全委員会委員長
 経済産業大臣               あて
 資源エネルギー庁長官
 原子力安全・保安院長

                      福島県議会議長 加藤貞夫
______________________________________


戻る