脱原発福島ネットワークより市民のみなさんへ

  
福島県知事が福島第一原発6号機の運転再開に「了解」を出したことにについて、脱原
発福島ネットワークは声明をもって、抗議しますともに、未点検部分の点検を求めます。

 声 明  
 福島県知事の福島第一原発6号機「再開了解」について

                       2003年7月11日
                         脱原発福島ネットワーク
                         TELFAX:0246-58-5570

再循環系配管継手の点検なき再稼動は、
県民の安全・安心を損なう

7月10日、佐藤栄佐久福島県知事は、東京電力の勝俣恒久社長と会談し、東京電力
福島第一原発6号機の運転再開について「了としたい」と容認しました。これを受け
て、東京電力は、11日に原子炉を稼働し、13日にも発電を開始するといいます。
会談後、佐藤知事は「霧がすべて晴れた状況ではない」とし、他の原発の再稼働につ
いては「まだ検討していない」と述べましたが、勝俣社長は知事訪問後、「希望とす
ればあと3、4基は欲しい」と述べ、福島第一原発3号機及び福島第二原発1号機の
運転再開について、早期の申し入れを示唆しました。
第一原発6号機は、9月の定期点検で再循環系配管継手2箇所などの検査点検を予定
しながら、首都圏の夏季電力対策のために、ひび割れ確認の点検を後回しにして再稼
動しようとするものでした。
これは、安全上重要な原子炉冷却材圧力バウンダリーである再循環系配管等の
SUS316LC材等の応力腐食割れ点検をせず、安全を犠牲にする運転再開であり、「安全
・安心の確保を前提」にするなら、到底認められることではありません。
このため、私たちは、県知事と県議会議長にたいし、安全確保上重要なひび割れ点検
の実現を求め、陳情と請願を行いました。特に次の点は安全確保上重大な障害でし
た。これらは解決したのでしょうか。
1)国と東京電力に対し、福島第一原発6号機の再循環系配管継手の内SUS316L材未点
 検部分2箇所及びSUS304材(SCC対策有)の未点検部分134箇所を点検するよう求める
 こと。
2)国と東京電力に対し、再循環系配管継手のうち過去5年間(4定検分)に行われた
 定期検査により、ひび割れが見つからなかった箇所についても、一斉点検するよう求
 めること。

知事は、「県民の安全・安心の確保を大前提に総合的に判断する」として、7月3日
『県民の意見を聴く会』を開きましたが、11人中6名が再開反対でした。県議会が7
月8日、再開凍結請願を不採択にし、ひび割れ点検請願は継続としました。今回の知
事の判断は、国、東京電力、県議会、立地町が、肝心のひび割れ点検はそっちのけで
再開を先行させた結果です。
これでは福島県民が望む安全と安心は確保されません。国と東京電力は、なお稼働率
を上げるために、ひび割れ点検なしで全原子炉を再開させるつもりです。安全確保
は、点検が前提です。わたしたちは、原発の安全と安心を求める立場から、あらため
て再循環系配管継手の全溶接線の点検等以下の点を強くを求め、点検なき運転再開と
ひび割れ運転に反対します。
1 国・事業者は、全原子炉の再循環系配管継手の溶接線について、全数点検を行な
 うこと。
2 国・事業者は、再循環系配管継手の溶接線のうち応力腐食割れ緩和策を施したと
 する部分や、5年間以内に点検済みの部分についても総点検を行なうこと。
3 国・事業者は、SUS316L材の応力腐食割れの発生・進展メカニズムを未解明し、
 検査精度・実機データ、ひび割れの深さや進展評価などの信頼性と技術的対策を確立
 すること。
                                 以上


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