脱原発福島ネットワークより市民のみなさんへ
東京電力不正損傷隠し事件の不起訴に関する不服申立についての
東京第一検察審査会の申立人
意見聴取について(報告)
脱原発福島ネットワークの佐藤和良です。
2004年3月18日、東京第一検察審査会に申立人を代表していってきました。
検察審査会事務局の話しでは、普通、尋問はやらないが、
世間を騒がせた問題なので、尋問会をひらいたそうで、3月中に結論が出るとのこと。
11人の検察審査会のメンバーに、完全非公開で10時半から、30分の時間設定で話し
ました。
下記の説明書を提出し、2つの質問ー告発の経緯と補足したいこと、にこたえました。
検察会のメンバーがよく理解してくれたかは、不明です。
不起訴不当、起訴相当となったら、検察が再度、判断しなければなりません。
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説明書
平成16年3月18日
東京第一検察審査会 御中
申立人 福島県いわき市鹿島町久保字於振1−2
佐藤 和良
平成15年東京電力偽計業務妨害等被疑事件に関する不起訴処分審査事件について、
下記の通り説明書を提出します。
記
平成14年、原子力安全・保安院は、福島第一原発1号機の原子炉格納容器気密性
試験をめぐる偽装事件で、電気事業法の定期検査妨害は時効として、刑事告発を見送
りました。福島県民の声を代弁して福島県知事は「率直に言ってもう許せない。国が
見抜けなかったというのは、われわれの思いに国が応えてこなかった」と批判しまし
た。国の検査官立会いの下で行われた日本原子力史上類例のない犯罪行為に対する国
民の告発にも、検察は、残念ながら国民が納得する厳正な処分を行うことができませ
んでした。
1、シュラウドのひび割れは、原発の運転に支障のおきる重大なトラブルです。
国の「発電用軽水型原子炉施設の安全機能の重要度分類に関する審査指針」では、
シュラウドは「その損傷又は故障により発生する事象によって、炉心の著しい損傷、
又は燃料の大量の破損、を引き起こすおそれのある構築物、系統及び機器」としてお
ります。
不正発覚後、東京電力は、ひび割れがあるシュラウドを持つ原子炉を停止し点検を
行うと同時に、シュラウド自体の交換や補修を実施せざるをえませんでした。結果、
福島原発十基が全て停止し、現在もなお5基が稼動していません。再稼動にあたって、
福島県は、情報公開の徹底と稼動中の点検確認を同意条件としました。
2、福島原発の原子炉格納容器気密性試験の偽装の時効は、なぜ成立するのでしょう
か。
福島第一原発1号機の原子炉格納容器の気密性試験をめぐる偽装で、東京電力は検
査責任者の当時の第一保修課長を諭旨解職など9人の社内処分を発表し、事件の幕を
引きました。
この偽装は第二原発でも日立側が事実を認めていましたが、第一だけであとは闇に
葬りました。
検査妨害は1回きりではないので、時効は成立しないというべきです。
担当者に詰め腹を切らせ責任者はお咎めなし、巨悪は笑っています。
3、検査妨害は、れっきとした威力業務妨害罪の対象です。
検査妨害は権力的公務とする検察官の主張は、誰が検査業務を行っているのか、現
場をきちんと調査し公正に捜査したのか甚だ疑問が残るもので、原子力産業の実態を
見ない空論です。
4、虚偽報告による定期検査合格証は公正証書原本不実記載、その取得は詐欺罪です。
定期検査合格証がなければ、原子力発電所の運転に伴う利益が確保されません。
今次不正による原子力発電所の停止に伴う費用負担増は14年度で、1千百億円もの
莫大なものであることからみても、利益詐欺の実態を構成しています。
また本来停止すべきものが稼動したことにより、地元自治体への交付金が不適切に
支出され国に財産的損害を与えています。
5、なぜ、原子力の不正だけが許されるのでしょうか。いま、一罰百戒が必要です。
東京電力の不正再発防止対策にも係らず、相次ぐ情報隠しや保安規定違反、作業トラ
ブル、労働者被曝事故が続出しています。東京電力の体質は依然変らず、福島県民並び
に立地地域の住民は、裏切られ続け、安全と安心にはほど遠い状況です。
原子力事故の放射能汚染という特殊性と重大性を鑑みれば、このまま不起訴では、日
本の恥です
意見聴取申立人:佐藤和良(脱原発福島ネットワーク)
以上