★原発のない社会を目指すネットワーキングニュース★

アサツユ ☆2000.12.12 第113号☆


●脱原発福島ネットワーク.アサツユ編集委員会● 
いわき市鹿島町久保於振1-2、TEL.FAX0246-58-5570 
カンパ120円  /郵便振替. 02190-1-11731 佐藤和良 

使用済燃料輸送容器検査の通達違反と隠蔽発覚

信頼おけない安全管理体制

   福島第二から六ヶ所への使用済燃料輸送の中止を

 12月2日、使用済核燃料輸送容器の定期検査に関する政府通達違反事件が内部告発によっ
て明らかになりました。東京電力等が使用済核燃料輸送容器の管理を委託している英国核燃
料公社等が、政府通達によって年1回の実施を義務付けられている定期検査を行っていなか
ったのです。しかし、輸送容器の管理責任者である東京電力は調査報告書も提出せず、監督
責任者である運輸省並びに科学技術庁は行政処分さえ行わず、容器の使用廃止届のみでこと

をすませていました。全くのなれ合いです。1月に発生し、12月まで公表されませんでした。
 1998年のNFT型燃料輸送容器データ改ざん事件では、安全性無視、秘密主義が国民的批判
を浴び、事業者と監督庁は再発防止を誓いましたが、またしても違反と隠ぺいです。閉鎖体
質は全く改善されておらず、安全管理体制に信頼がおけません。
 東京電力は、福島第二原発から六ヶ所村へ使用済核燃料の輸送を計画しており、12月18日
にも輸送開始を予定していますが、今回の違反と事実隠ぺいは、国内用輸送容器の安全審査と

検査もはたして厳格に行われているのか疑わせるに十分です。
 私たちは、通達違反事件についての詳細と福島第二原発用輸送容器の安全審査等の詳細を
明らかにすること、それが実施されるまで福島第二原発から六ヶ所村への使用済核燃料輸送
を中止すること等を求めて、東京電力に公開質問書を、県には要望書を提出しました。
*緊急行動に参加を! 12月15日午後2時より福島第二原発へ申し入れです。

県と立地町はMOX燃料の安全性確認調査を!

 ストップ!プルトニウム・キャンペーンは、11月3日、県と県議会、双葉町・大熊町・富岡
町・楢葉町に対して、安全協定に基づき自治体が独自に安全性確認調査をするよう求めた新
たな陳情を行いました。また、脱原発福島ネットワークは県消防防災課に対して、重点地域
の拡大を含めプルトニウム防災の実現を県防災計画に盛り込むことを求め陳情しました。

〈陳情要旨〉
1 地域住民の安全確保を目的とする原子力安全協定に基づき、福島第一3号機用のベルゴニ
  ュークリア社製MOX燃料の安全性確認調査を実施すること。
2 その調査結果及び安全性確認の根拠となるデータを公開すること。
3 県防災計画原子力編の修正で、重点地域を30キロ圏に拡大し、必要な改訂を行うこと。

脱原発福島ネットワーク2001年新年交流合宿のお知らせ

● 日時:2001年1月13日(土)午後6時30分-14日(日)正午 ●申込締切:12月26日。
● 場所:双葉郡楢葉町、サイクリングターミナル ●参加費:8000円(一泊2食 付き)


情報公開ないところに県民理解なし

                〜県にも見放された大熊説明会

 12月1日(金)18時から大熊町複合型商工会館で通産省、双葉地方町村会共催による
「輸入MOX燃料の品質保証に関する説明会」が開かれた。説明会のプログラム、事前提出質問
43名分、当日配布資料5種類のうち4種(残り1種は東電2月報告書の概要版:注1)、議事録は、
事務局の(財)日本原子力文化振興財団のホームページ(注2)に11日全文掲載された。また、
東電MOX裁判の会「ニュース」(注3)に当日発言者の手記が載る予定である。説明会の報告
はそれらに委ね、本稿では地元説明会の実態とそこから見えたものを述べる。

○県民の声は「聞きおく」だけの通産
 説明会は通産・東竜の説明と質疑応答φ2部構成だったが、県民の質問に答える第2部の会場
レイアウトは、ステージに通産3人、東電2人が上がり、質間者や聴衆を見下ろす格好。質問
者はステージ下の隅から発言した。
 質問の事前申し込み(注4)をした43人で質問できたのは5人に過ぎない。その知らせはな
んと説明会の前々日。しかも、OHPの使用は不可。回答も含めて5人に与えられた時間は60
分。質問の半分もできない方が続出。一方、通産・東電の3人がOHPを駆使して45分間説明。
それだけでも、この説明会の性格は明らかであろう。

○規制は東電のお墨付きのもと
 11月8日に柏崎市で開かれた同種の説明会で、規制する側の国と規制を受ける側の東京電力
が同席したことに質擢賭が抗議、進行が一時止まる一幕(注5)が。にもかかわらず、大熊町で
もそれは変わらなかった。質間者が東電を無視したことは言うまでもない。
 資源エネルギー庁の原子力産業課長と原子力安全管理課長が同席し、しかも原子力産業課長が
「今日は原子力安全管理課長に説明させます」といったのである。国における原子力安全の有り
様が露骨に見えた。

○「県民理解」はジャンクフードではない
 枚数の質間者から、東竃に公開討論会を開催するよう要望がなされたが、コーディネーターは
東電に答えを求めようとはしなかった。また、国主催の説明会は「これだけ」との回答も。
 通産・東電は、たった7人の80分の質疑で210万「県民の理解」を得られると本当に思っ
ていたのだろうか。福島県民は3分で茄であがるインスタント食品ではない。

o26日の公開法廷に注目    見にきてね
こんな説明会なので、データ公開などあろうはずもなかった。裁判でケリをつけるしかあるま
い。次回は12月26日10時から。公開だよ。バーナビーさん、小山さんの証言もあり。

(付記) 柏崎に続き、大熊でも事前質間が闇に消された。どんな質問だったかは次回のお楽しみ。

注1 http://www.tepco.co.jp/nuclear/topics/mox-j.html
注2 http://www.jaero.or.jp/mox/
注3 http://member.nifty.ne.jp/fukurou-nokai/puru-menu.htm
注4  http://www.miti.go.jp/kohosys/press/0001086/0/1108mox.html
注5  http://www.pref.niigata.jp/atom/kashiwa/data2.htm


ほんとうに大丈夫か!プルトニウム利用と防災

〜福島原発プルトニウム燃料使用差し止め裁判の集い〜(11/25・いわき )

●東電MOX燃料の使用差し止めを求めて、8月9日に862名(第2次募集でl103名に)
の原告による福島地裁への申立が行われてから約4ヶ月、これまで4回にわたる審尋が行
われ、その度に郡山にて報告会が開かれてきました。今回の集いは、地理的になかなか参
加しにくい人(いわき開催なのでいわきの人に限って言えぱですが)も、裁判の取り組み
やプルサーマルの問題点について話を聞ける貴重な機会になったと思います。

●はじめに「東電MOX差し止め裁判の会」原告代表でもある林加奈子さんがあいさつ。
次に、裁判の準備から審尋・報告そして調査と要請のため直接ベルギーへと、パワフルに
動き回ってこられたグリーンピース・ジャパンの鈴木かずえさんからの経過報告。続いて
裁判を引き受けてくださり原告団の先頭で闘っておられる弁護士の河合弘之さんの講演。
演題は「プルサーマルは安全か、正しいことか 原子力発電の問題点総点検j。亡くなら
れた高木仁三郎さんとの出会いや原子力資料情報室との関わり、自然エネルギー法の立法

化の取り組みなど自己紹介。「放射性廃棄物問題は世代間倫理に反し、これまでの時代で
子孫に対して最も悪いことをしている。やってるうちに処分方法を発見できるだろうとい
う着陸地なき見込み離陸。欧米は脱原発の流れ。日本がやっていることは‘負けてもがん
ぱる’というスポーツ根性。エネルギーという最も重要な政策でこういうことをやっては
いけない」と国の政策の誤りをわかりやすく話してくださいました。

●世界の流れは再処理しない方向。再処理しなければプルトニウムはできないのに国はあ
きらめようとしない。プルサーマルは、核燃サイクルがもんじゅの事故でゆきづまってい
る今、青森六ヶ所村に使用済燃料を受け入れさせるためのアリバイ(=これをやるんだか
ら(永久貯蔵じゃないんだから)安心して受け入れて)であることもよくわかりました。
JCOの事故はわずか0.1gのウラン。プルサーマルの事故は比べものにならず防災訓

練は過酷事故の場合は意味が無い。原発事故では風向きが重要で、避難や屋内退避の方法
など被爆を避けるための実際に即したリアルな話しも。最後にエネルギー問題について話
され、日弁連が脱原発決議を採択したという嬉しいニュースを知らせてくれました。
集会は、県と各自治体への「MOX燃料の安全性確認を求める」陳情書を採択して終了。

●<第4回審尋報告会in郡山>11月28日、第4回めの審尋が行われ同日夜郡山で報告
会が開かれました。福島老朽原発を考える会の坂上さんが報告。傍聴に参加された郡山の
二人の女性が、裁判のメモに書かれたそっくりという似顔絵など示しながら、何としても
データを出そうとしない東電の態度など裁判の雰囲気や感想を伝え、12月26日の裁判は
公開なのでぜひ参加を
と呼びかけました。プルサーマル公開討論会を実現する会の東井さ

んは、福島第二原発3号機の再循環ポンプ破損事故のときの国の説明のいい加減さを説明。
原告をもっと増やそう、12月1日の通産省の説明会でもおかしいと声をあげようと呼びか
けました。会場からは、「オランダでの温暖化防止会議で原発は温暖化防止にならないと
いわれたのにそれでもやるのか」「問題なかったとしても安全ではなく事故が起きた場合
の被害がとてつもなく大きいということが問題」等、様々な質問や意見が出ました。(面)



Kの私憤(その2)
  青少年と原発
         佐々木慶子

“仏つくって魂入れず”と言う諺が
あります。私なりに解釈すれば、「形
だけで中身がない」「有形無益(?い
やむしろ有害!)」でしょうか。いず
れにしても今の日本の状況を言い当て
ていないでしょうか。今国会でも沢
山の法案が成立しました。全否定する
つもりはありませんが、中で最も“い
かり”を覚えるのは、「少年法改正」
と「原発立地侍措法」(「原子力発電施
設等立地地域の振興に関する特別措 法」)

2つです。

 前者について教師の端くれとして言
わせてもらえば、子どもは、どんな事
件を起こそうと、生まれた時は“無垢”
であり、私たち大人/社会から与えら
れた選択権のない環境の中で育てられ
/育った“成りゆき”なのです。まさ
に“因果応報”でしょう。ある現象が
悪いからと言って、“眼には眼を”的
に厳罰化すればいいのでしょうか?そ
のように育てた大人側の分析や反省の
深化と、その子の更生への木目の細か
い手だてこそ必要なのではないでしょ
うか。そこには原因を正す抜本的対策
は見られず、結果の責任を15歳から
14歳へとさらに未熟な子どもに押しつ
けるもので、大人の無責任のそしりは
免れないでしょう。さりとて私自身、
問題行動のある子どもに対する最善策
を会得している訳ではありません。し
かし“話せば分かる/分かり合える精
神”で、気長に人間として話し合うよ
うに努めています。そこから何かが見
えてくるものです。

 後者は、抜本的解決を先送りにした、

その場しのぎの日本政府の典型的旧態
然とした手法です これまで、いやと言
うほど見せつけられてきましたが、
“原発問題”は人類破滅にもっながり
かねない最大緊急課題であると捉えて
いる私にとっては、たった4日間で、ろ
くな審議もされず(12.1朝日 声欄)成立
したとは、断じて許せない気持ちです。
これは、「これまでの『電源三法』で
は地域振興策として不十分である」とし
て公共事業費に、上乗せして予算配分
するもので、お金で国民の心を買おう
とするものです。また、原発がいかに
迷惑施設であるかを物語ってもいます。
交付金・補助金漬けにすることは自立
の妨げにこそなれ、振興につながらな
いことはこれまでの経過でも自明です。
超赤字国債国で国家財政緊縮の折、こ
んな安易なお金バラまき 政治でいいの
でしょうか?福島第一原発にさらに2機
の原発増設を目論んでいる東京電力は、
ここに負い討ちをかけるように、まだそ
の是非も問われておらず、県に対する正
式な申し入れもしていない内に、関連す
る県内七漁協に対して、150億円を上回
る漁業補償金の提示を行ない、12月4日
に補償協定を締結し、8日に手続きを完
了してしまいました。“金”に弱い人間
の一面を突いたやり方は卑怯としても、
それに飛びっくように受け入れてしまっ
た漁協側も、まさに“魂を売った”と
言っては過言でしょうか。

問題を解決するために、“金”を先
行させて、手段を問わず既成事実をつ
くる、これら一連のやり方は、青少年
に対して、“真に大切なもの”を見失
わせ、凶悪行為にまで走らせる元凶の
一っとなっていると言えるでしょう。
厳罰化するのは、彼らではなく、こう
いう大人側の方ではないでしょうか。
“魂を育む”ことこそ、今 、求めら
れているのです。


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