★原発のない社会を目指すネットワーキングニュース★

アサツユ ☆2001.6.12 第119号☆


●脱原発福島ネットワーク.アサツユ編集委員会● 
いわき市鹿島町久保於振1-2、TEL.FAX0246-58-5570 
カンパ120円  /郵便振替. 02190-1-11731 佐藤和良 

  県の検討組織、学識経験者を招く庁内組織に

 県民参加の見直しこそ脱原子力の道!

●福島県は、5月31日「県民の意見を聴く会」を開いた。岩本双葉町長や原発関連
業者らの推進組織・柏葉会の会長、プルサーマル推進の県商工会議所の理事も発言
したが、林ストップ!プルトニウム・キャンペーン代表はじめ12人中過半数は脱
原子力の方向での発言となった。出席者からは「今後も各地で聴く会を開いて」と
言う声も上がっていた。これを受けて県の庁内組織「エネルギー政策検討会」が6月
12日初会合を開き、学識経験者らとの懇談会方式で、テーマは(1)21世紀の科学技術
と人間社会の在り方(2)エネルギー政策(3)原子力政策(4)地域振興の4項目で、月2回の
ペ一スで検討を進めるとしている。

●県の政策転換を図るためには、県民が議論と決定に参加できる仕組みをきちんと
つくることが前提だ。市民側は、「核燃サイクル懇談会jの再現にならぬよう、傍
聴を含め論議の公開はもとより、公募を含めた委員などの構成、公聴会の開催など
を要望してきた。庁内組織の発足を受けて、県には改めて県民参加を求めたい。同
時に庁内組織を踏まえ、県民サイドとしてはどう議論に噛み合っていくか、メール
などで意見を書くとしても、平行して議論を深め共鳴しながら見直しを進めるには、
それなりの体制が必要だ。「市民の検討会」づくりの検討を呼びかける。

2001年5月26日

   声明 原子力政策の見直しに関する検討組織について

脱原発福島ネットワーク

 知事は、原子力政策を再検討する「県エネルギー政策検討会」を知事ら三役と部長・局
長、教育長、県警本部長がメンバーとなった庁内組織として21日に発足させ、31日開催の
「県民の意見を聞く会」の中身を踏まえてテーマをきめると、22日の会見で発表しました。
 私たちは、原子力政策の見直しについて、県民の期待に沿うものと理解し、県に対して、
プルサーマル計画の中止、地域と環境の再生をめざす立場から、今回の検討組織について、
情報公開と県民参加の仕組みづくりを要望し25日までの回答を求めてきたところです。
 私たちは、今回の発表を聞き一定の評価をしつつ、さらに開かれた論議と県民参加の取
り組みを期待するところです。
 とりわけ、検討組織については、広く県民的議論を起こし県民意志を反映するために、
改めて以下のような工夫を望むものです。
 1) 庁内組織の他に知事の諮問機関として、一般県民からの公募を含めた県民審議
  会を設置する。
 2) 検討組織はテーマ毒に、.公募を含めた県民の意見を聴く会を開催する。


次の世代を育む軌道修正を「県民の意見を聞く会」傍聴記

●当日は約120人程が傍聴を希望して県庁の玄関前に集まってきていました。その日
の朝刊にも出てたのですが、84人まで傍聴できるということで抽選になり内12人は
発言会場に直に入ることができたのです。わたしはその他の72名のほうで残念ながら
テレビモニターでの傍聴でしたが、それでも熱気というか気迫が伝わって来て、直接間
くことができて良かったと思います。


●翌日の新聞に発言の骨子のようなものは掲載されていましたが、新聞によってまとめ
方が微妙に違ってたり、ピックアップの仕方が随分違うのもあって驚きました。その後
インターネットの県のホームページにも発言内容速報が掲載されて詳しく載っていまし
たが、やっぱり雰囲気は生でないとなかなか伝わらないですね。発言者は女性が7人、
男性が5人、併せて12人だったのですが、女性陣が大学生から元教員という幅広い年
齢層なのに比べ、男性陣はみんな50代以上の方ばかりなのがちょっと気になりました。


●はじめの佐藤知事の挨拶の中で印象に残ったのは、国の政策や事業者の事業展開で住
民の生活や安全、さらに地域の振興計画が影響を受ける、との後に、「安全を権利とい
う考え方が生まれつつある中、エネルギー需給を巡る構造的な大転換も進行している」
ということで、立ち止まって見直す時期だと言ってることです。これまでの100年。
最後の発言者の方が言われたように、ここから次の世代を育んでいくための軌道修正が
出来るのか否かということですね。

●知事はもちろん忙しいからでしょうが、自分は硬いからと副知事に司会を任せて退席
されました。何度県庁に申し入れに行っても担当課長さえ会ってはくれなかったので、
モニターテレビに映った佐藤知事を拝見した時はちょっと感慨深いものがありました。
やはりデータ改ざんや東海村の臨界事故そして刈羽村の住民投票と反対派の勝利、これら
が少しずつ知事の背中を押していることは間違いないと思います。

●今回各種団体や地域で様々な活動をされてる方々の中から選んだということですが、
聞き終わってみて驚いたのは、もちろん様々な意見、様々な位相があるのですが、推進・
反対あるいは容認・批判という分け方をして良いのかどうかわかりませんが、それらが
ほぽ半々だったということです。推進の方々に共通しているのは放射性廃棄物の問題が
出てこないということです。そして温暖化対策と地域振興を原発に求める姿勢、また安
全性については電力の広報・教育がよく浸透しているなあという感じてした。

●検討の進行計画からいってこの最初が肝心なのでしょうが、林さんはじめ何人かの
方々が言われたように、この「県民の意見を聞く会」を継続してほしいと思います。同
じ住民、同じ県民でもこれだけ開きのある意見をまとめていくのはそれこそ至難の業だ
と思います。県民の利益といったときにその中心に据えるのは何か。どのように相互理
解を進めるのか。と考えただけでも、今回だけで終わり後は庁内だけで検討ということ
では進まないはずです。                   (by おも)


 くぬぎ平たより   季節版夏号
        古川眞智子

●皆さんお変わりありませんか?ご無沙汰し
ておりました。今、椚平はみずみずしい緑に
覆われています。そして夜になると、今年も
様々な蛾が訪れています。あの美しいプリマ
ドンナ、オオミズアオも2週間前までは訪れ
ていたのですが、ここのところ、とんとご無
沙汰。どうやら初夏と晩夏の2回発生するよ
うなのです。生まれたてのオオミズアオは、
薄緑の繭をまだ身にまとったままで、1点の
汚れも無く晩夏に訪れる妖艶な姿とは一味違
う初々しさがあります。

●…しかし時間の経つのは本当に早いもので
すね。「それでは、またどこかで・・。」とお別
れしてもう8ヶ月。その間には佐藤知事のプ
ルサーマル取り合えず1年間延期があり、刈
羽村の住民投票の勝利があり、福島県での「県
民の意見を聴く会」ありで、だいぶ進展があ
ったようにも思えますが、なんだかさっぱり
安心感がない。むしろ疑心暗鬼になっていく
のはどうしてなのでしょう。

●さてはて、話し変わって今年の夏は、そう、
知る人ぞ知る“うつくしま未来博”が開催さ
れる。場所は福島空港側の須賀川市大栗地内。
本当にな-んもない山ん中。

●ところでこの博覧会の2大特徴って知って
ます?1つは全国で初めて森の中で開催され
ること。もう1つは県民参加型であること。
でも誰にも喜ばれない税金の無駄遣いの博覧
会っていうのは全国共通だよね。当然私もこ
の構想が打ち出された時は、絶対反対だった
んだけど、ここまで来ちゃうとあきらめが先
にたってしまって、開き直りですか。

●そこで、どうせならお客様で行くよりも、
スタッフで参加する方が、何十倍もおもしろ
い、と、発想を転換。動機は公民館で見た「ネ
イチャーツアーガイド」募集の1枚のチラシ
でした。もともと、自然は大好きだし、ネイ
チャーゲーム初級指導も持ってるし、それに

精神的にちょっと切り替えたい気持ちもあっ
てたので、即申し込みをし、2週間後には初
の講義を受け…。おかげで、未来博会場にも
3回ほど入らせてもらったけど、う-ん、や
っぱりこれって自然破壊じゃない?

●事務局は、皆に「森林壊して何が"森の博
覧会"」と責められるものだから「“須賀川テ
クニカルリサーチガーデン”を造る土地を利
用しているだけで、博覧会の為に造成してる
のではない」と苦しい言い訳。役所は、よく
こういうつじつまの合わない庇理屈を考える
よなあと、ほとほと感心してしまう。

●ところで私はいったい何をやるのかと言う
と、山の中を1時間のコースで20人ぐらい
の人達を案内する係。私は個人申し込みだっ
たので、1匹狼で参加していたが、途中から
郡山・いわきグループに交せてもらった。1
0人ばかりのグループなのだが、皆熱心な人
ばかりでみっちり勉強している。目的が同じ
で、しかも、みんな自然が大好きで、樹や花
や茸や、鳥などにも詳しい人ばかりなのでと
ても楽しい。息投合し、これから本番だと言
うのに、もう打ち上げの日取りまで決まって
しまった。会場?それは当然椚平、古川宅。
マイトリンク、マイシュラフ、1品持ち寄り
で盛り上がりそう!

●そしてもう1つ。県主催の「もりの案内人」
を受講する事にした。実はこの制度、書類審
査で受講生を選考する。そして私は見事にそ
こではねられた。「ウッソー、どうして私が落
っこるのお一。」今までの活動だって、ボラン
ティアに対する考えだって、絶対の自信を持
っていた私にとって、これは屈辱だった。私
がならずして誰がなる!ショック!

●それなのにどうして受けれるの?というこ
となのだが、キャンセルが多く受講者が足り
なくなったみたい。ったく、何を基準に選ら
んだんだか。最初、電話を受けた時は、「結構
です。やる気まんまんだったのに、門前払い
されたのだから、私は自分で勉強します。」
と蹴った私だが、もう1度電話を受け、半日
考えてOKの返事をした。悔しかったけど、
勉強のチャンスはやっぱり逃したくない。

●来年の春には見てろー!素敢な「もりの案
内人」になって県をギャフンと言わせてやる。



Kの私憤(その6)

  私のこだわり
    佐々木慶子(福島市)

 先日の日曜日、本屋をブラついていた時、
突然「慶子先生でしょ!」と後ろから飛び
っくように声をかけた女性がいた。彼女は
私の教え子で中学卒業以来の再会であった。
彼女は今、38歳、看護婦をしなぶち女手
一つで小4の子どもを育てているとのこと。
仕事はきつく、経済的余裕もないが、子ど
もとは精一杯“ふれあい”を大事に過ごし
ている。患者さんには“誠意”を持って接
すると、ごはんをたくさん食べてくれ、笑

顔も返してくれることなどを生き生きと話
してくれた。そこには、まさに“自立して、
たくましく生きる一人の人間の姿”があっ
た。たまにある、このような教え子との再
会から、私は大きな感動を得るのである。
私への思い出として、「今でも通じる数え
方をしてくれた」「授業は厳しかったけど
楽しみだった」など(お世辞半分!?)の中で、
「必ず窓を開けさせた」ことが出た。そう
なのだ、授業開始時に「換気すること」は、

私が教師になりたて頃から現在まで、一貫
しての“こだわり”の一つである。「換気」
と英語教育(一応、私は英語教師!)とは、
特段、何の関連もなく、そんな些細なこと
にこだわらなくてもと思えるであろう。
多くの子どもたちは(大人たちも?!)
目に見えないものに無頓着になりがちであ
る「換気」を例にとれば、特に冬は、暖房
を利かせた教室の窓を開けることなどと
んでもない!」という拒否反応を示される。

そこで私は、目に見えないものに対する認
識の大切さを話すのである。空気は“目に
は見えないが確実にある”。なければ人間
は生きていけない。人聞が呼吸をする限り、
限定空間にはCO2が充満し、新鮮な空気と
の入れ換えが必須である。ものには目に見
えるもの(具象)と見えないもの(抽象)
/数えられるもの(加算名詞)と数えられ
ないもの(不加算名詞)とがある。目に見
えるものでも、個体としての形が微視的で

捉えられないもの(水や牛乳などの液体や
粘性状のものなど)もあること。それぞれ
の例を挙げさせ、英語の名詞の区分につな
げるのである。
人間は得てして、目に見えるもの(お金、
物、点数など)に捕らわれ過きていないだ
ろうか?目には見えなくても命に関わる
もの(有害ガス、放射能、差別、暴言・暴
力・戦争など)があり、大切なもの(やさ
しさ、人権、平和など)もある。

「換気」は、荒天の時や真冬は、1,2分で
よい。自主的に判断して窓を開閉するよう
にと結ぶのである。以後、子どもたちは文
句を言わず、守る(守らされる?)のである。
卒業後20年以上経って、私の“窓の開閉”
のことを思い出してくれた教え子の存在を
知って、私は嬉しかった.
目に見えないものといえぱ、「教育効果」
は、その筆頭のうちであろう。私は教職歴
すでに40年近くになる。再来年は、定年退

職である。良い教師である/あったか、否
かは不明である。「良い教師」の定義も分
からない。たまたま会った一人の教え子か
ら、肯定的な評価を得たから「良い教師」
であると断定できるものでも決してない。
「良い教師」か否かは、教え子一人一人に
よって評価は分かれるであろう。
「教師としての自分」に限って言えば、
反省点が多々ある「過去の自分」に戻りたく
はない。新任当時の私は、@子どもを差別

しないA全員に分からせる授業B時限
毎に一人一回以上は発表させる授業をめざ
す過激な(?)教師であった。@とBについ
ては今も不十分ながら心がけているが、A
についてはいかに思い上がった目標である
かに気づき、間もなく「分かりやすい授業」
に軌道修正し、現在に至っている。
正直、「教えてもらって、良かった教師」
と、いくらかでも評価されたいとは思う。
しかし、私は、教師としての最後の一日ま

で、「今、どう思われるか」よりも、5年
後、10年後を照準に、いろいろとある「自
分の“こだわり”にこだわり統ける教師」で
ありたい。


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