★原発のない社会を目指すネットワーキングニュース★

アサツユ ☆2001.9.10 第122号☆


●脱原発福島ネットワーク.アサツユ編集委員会● 
いわき市鹿島町久保於振1-2、TEL.FAX0246-58-5570 
カンパ120円  /郵便振替. 02190-1-11731 佐藤和良 


国・事業者は、プルサーマル強行のストーカー行為を止めよ!

 福島県は、9月10日県庁内の「エネルギー政策検討会」の6回目を開き、4人の学識経験者の意見を聞いたこれまでの論点を
整理、今後の進め方について、協議した。
 座長の川手副知事は、今後の検討課題として、@電力自由化と原子力政策は両立するか A地球温暖化と原子力の関係 B
国、事業者の責務 C既存の原発10基との共生の4点をキーワードとしてあげ、佐藤知事は、検討会の取りまとめの時期につ
いて「無理に年度を区切る必要もない。あと1年になるかもしれない」と、「年度内にまとめる」との従来の発言から年度に
こだわらない方向に転じた。これに対して、国は、8月下旬プルサーマルの「ストーカー」的強行計画の推進を確認した。こ
れを受け、電気事業連合会は全国100万人の原発見学キャンペーンを行うとし、東京電力は、25万人を目標に県内では浜通り
ばかりでなく、中通りや会津から商工団体や学校に原発見学を呼ぴかけていくとしている。また、県民の理解を得るために大
型の説明会や討論会を開催するという。原発見学では、青森県むつ市の福島第一原発見学者に対し、使用済燃料乾式貯蔵施設
で、強力な放射線と膨大な崩壊熱を出している使用済燃料の燃料貯蔵容器に、直接手で触れさせている。第一の広報部長はい
たっては「床暖房やロードヒーティング用に『お一つどうですか』と薦めたいぐらい。使用済燃料を交差点に埋めておけば、
お金がでます一ということであれば、本当にいいと思うのだが…」とまで発言。何おかいわんやである。
 多数の公衆を招き入れ、不用意に貯蔵キャスクに手を触れさせる行為は、公衆の安全を守る観点及ぴ施設の管理・運用上、重
大な問題だ。これは、放射能と放射線に対する見学者の認識を誤らせ、被曝の事実を覆い隠すもので見過ごせない。これが電
事連のすすめる施設見学の危険な実態だ。
 市民サイドは、福島原発の抱える問題点と脱原子力の道を明らかにし、地域の再生に向けた活動を開始した。「被曝労働」
「原発震災」「防災対策」など県の検討会があまり触れたがらない部分について問題を提起し、県の検討会の議論と噛み合わせ
ていくために、「市民検討会」の開催を具体化しようとしている。市民の知恵と力を集め成功させよう!

仮称「エネルギ政策市民検討会」準備会の御案内

下記の要項で準備会を開催いたしますので、御出席くださる様よびかける次第です。
 *日時:2001年9月30日(日) 午前9持30分〜11時30分
 *場所:郡山市桑野 郡山教育会館
 *内容:市民検討会の役割、内容、進め方
  呼びかけ団体:脱原発福島ネットワーク/ストップ!プルトニウム・キャンペーン/福島原発30キロ圏ひとの会


    嶋橋美智子さんの講演を聞いて
                                       林加奈子
 第2回「原発の今とエネルギーの未来を考える集い」が、9月8日富岡町で開かれた。
● 地元の石丸小四郎さんの「福島原発での被曝労働の実態」という報告と、息子さんを浜岡原発で亡くされ
 た嶋橋美智子さんの「原発に奪われた29才の青春」と題する報告があった。ここでは講演について報告する。
● 嶋橋さんは息子さんを1991年11月20日、白血病で亡くされた。発症から2年11ヶ月、浜岡原発で約9年
 間働き、29才1ヶ月だった。
● 一入息子を失ったお母さんは、残された3冊のノート(研修ノート2冊、業務日誌1冊)を読み解こうと同僚
 や友人に息子のことを尋ね回ったりしたが、納得のいく答えは見つからなかったという。約8ヶ月が過ぎた
 92年夏、そのノートを読み解いてくれる人を探し当てた。
● また、勤務先から届けられた遺品の中に放射線管理手帳が2冊あった。多くは被曝線量数値の訂正で、嶋
 橋さんの死の翌日に行われた部分もあったという。お母さんは手帳を初めてめくった時の悔しさが忘れられ
 ないという。「通院中だったのに健康診断の結果作業従事可とされ、入院中にもかかわらず職場の安全教育
 を受けたことになっていたり、健康診断でも異常と記録が有りそれでも判定はr異常なし」だったりしていた。
 この手帳は、本当に役立っていたのか、体に危険かもしれない放射線の数値がいくつも間違っていた。「自
 分の被曝量を知っていたのだろうか」とお母さんは思う。そして、労災認定を受けたいまでも割り切れない
 思いを抱いている。「労災を認定されたのにどうして電力会社は病気と仕事は関係ないと言い切るのだろう 
か」と。
● お母さんは1冊の本を書いた。タイトルは「息子はなぜ白血病で死んだのか」と付けた。「原発で働く若い
 人達にこれ以上、あの子と同じ目に遭わせたくなくて…」と。「息子は自分の落ち度や偶然などで死んだので
 はない。原発に息子を奪われたのだ…息子は使い捨てにされた。……私たちは原発被曝労働と白血病の因果関
 係をハッキリ調めてもらうため労災を申請して中部電力の責任を公に問いたいと思うようになりました。」と
 書いている。
● 認定された時のお母さんのあいさつの一部。「…この平和な世の中、暑い日クーラーを使い、快適な生活を
 送れるのに、毎日原発で被曝を受けながら命を縮めて働いている下請け労働者が何万人もいるという現実を皆
 様忘れないでいて欲しいと思います。平和な日本で若者が原発の犠牲にならないように望んでおります。」わ
 たし達は、いま改めて原発の持つ問題を考える必要がある。こうしている間にも、被曝している労働者がいる
 ことを考えた時、どうすればよいかは自明のことだと思う。福島には10基の原発があり、苛酷な条件のもとで
 働いている人も多い。しかし、これまで富岡労基署に労災申請したのは4人で、認定されたのは2人だけ、.そん
 なはずはないと思うがこれが事実。原発で働かなくても、常時放射能を浴びているし、老朽化による事故の心配
 も大きい。そんな危うい所に住んでいることを自覚し、行動しょう。遠くの人も一緒に。

    東電交渉/キャスク、シュラウド等公開質問状への答回
     9月26日(水)午前10時 ・第一原発サービスホール

    マイケルシュナイダーが語る「欧州の脱原発と日本のエネルギー政策転換」
     10月11日(木)午後7時・いわき市文化センター(予定)





Kの私憤(その9)
   日本は資源浪費国?

     佐々木慶子(福島市)

 つい先日のラジオニュースで「青田刈り」についてまた伝えていた。稲作成育が良好で「やや良作」が見込まれるので、確か3%の「青田刈り」を各農家に呼びかけているとのこと。しかし、それに応じる農家は少ないとも報じていた。私は農業について全くの素人である。しかし、かねてから「農業政策」に懐疑的であり、特に「減反・休田・転作政策」以来、その思いをますます深めていた私は、そういう農家の反応は当然だと思った。手塩にかけて一日一日の成育を見守ってきた稲穂を、そう簡単に刈り取る気にはなれないだろう。

 国土が狭く、資源も乏しく、エネルギー政策も行き詰まっており、食料自給率も40%を切っている日本で、自給率が最も高いのは"米"である。その"米"をそんなに粗末にしていいのだろうか?もし余ったとしても、それを有効に生かす手立ではないのだろうか?いや、それこそ有効に生かすべきであろう。

 世界には、中でもアジア、アフリカなどの南半球の国々を中心として、一日2ドル以下の貧困生活を余儀なくされている人は40億人(世界人口60億人の67%!〕もおり、飢餓や病気による死亡は一週間で6億人を超え、内5歳未満の子どもが35億人にもなっているなどの現実が同じ地球上にある。

 "飽食日本"ではどうか。東京の一日分の残飯は貧困地帯50万人の3食分に当たり、日本全体の1日分は1人1,100gとして1億2,000万人分の食料に当たるそうである。もっと身近な例で言えば、学校給食の残飯量からも想像は容易である。私の勤務している中学校は、生徒数800人余の大規模校である。自校食給であり、2校時当たりになると、下ごしらえの香りが校内にただよい、何とも言えない穏やかな和やかな雰囲気を

醸し出してくれることが多い。子どもたち共々、毎食おいしくいただいているが、それでも毎日の残飯量は相当のものである。中でも野菜やひじき料理、4っ切り夏みかんやトマト、一人一パックの納豆など、いわゆる伝統料理や食べる手間のかかる(手が汚れる?)ものの時の残飯量は目に余るほどである。パンや冬場の牛乳などもよく残し、夕食までもつのかなと心配になるほどである。それらはただ廃棄物として処分されるそうで、もったいない限りである。まして全国の小・中学校の残飯量やさらに各家庭からのを考えたらすごいだろう。

 また、日本のゴミは蒲団、机・椅子、自転車、テレビなどまだ使えるものが沢山捨てられているのも周知の事実である。使えるものをこのように粗末にしているのは先准国でも日本だけであると言われている。日本はもともと、"国土・資源小国"なのに"技術と金"に物を言わせて世界の資源を買い漁り、"大量消費文化"をむさぼってきたと言えよう。これは"世界の犯罪"とも言えるのではないだろうか。もっとも全世界のエネルギーの約80%は、ほとんど北半球に位置する先進国で消費されており、日本だけが責められるものではないであろう。しかし、日本の永年の政治を中心とした倫理性の欠如・堕落ぶりは"世界の非常識"と言われても抗えず、ますます世界から取り残されてしまいそうである。これらの行き詰まり、矛盾が一気に吹き出てきている今、これまで既得権・利権を貪ってきた勢力に負けない国民・市民側からの良書識を打ち立てる時である。目先の予算消化・獲得、利権に囚われない、国民・世界を見据えた真にグローバルな中・長期のビジョンが必要である。

 国土が狭い、資源が少ないからこそ"あるもの"を大事に使いこなし、使いきり、廃棄物・ゴミを最小限にする自覚と実践が私たち一人一人にも求められている。使えば使うほど始末に負えない廃棄物を生み出す原発エネルギーこそ、最大の"負の遺産"と言えよう。即刻廃止しても、すでに今ある核廃棄物の分だけでもその膨大な危険性と経済負担を人類は負いきれないのではないか。この責任は一体誰が???


  福島ネット、東京電力に公開質問状を提出、26日に回答求める
  使用済燃料キャヤスク手触れ、シュラウド亀裂など

東京電力株式会社 社長 南直哉様
                       2001年9月5日
            
公開質問状

1. 貴社は、青森県むつ市の福島第一原発見学者受入れに際し、使用済燃料乾式貯蔵施設において、強力な放射線と膨大
 な崩壊熱を出している使用済燃料の燃料貯蔵容器に、見学者が直接手で触れる行為を放置してい乱多数の公衆を使用済
 燃料乾式貯蔵施設に招き入れ、不用意に貯蔵キャスクに手を触れさせる行為は、公衆の安全を守る観点及び施設の管理・
 運用上において・重大な問題であ乱使用済燃料乾式貯蔵施設への見学者の立ち入りは見直すべきであり、手触れは即時中
 止すべきである。これは、放射能と放射線に対する見学者の認識を誤らせ、被曝の事実を覆い隠し、安全思想に逆行する
 もので見過ごすことができない。

2.貴社は、福島二原発3号機炉心シュラウド下部リング外周の長さ1.4。のひび割れについて、「初期亀裂が発生」し「機械
 加工で表面が硬くなっていたため」応力腐食割れが起こったが、「強度に問題がない」から「タイロッド工法による補修
 を行う」と発表した。シュラウド亀裂問題は、福島第一原発2号機で1994年に発見されて以来、タイロッドェ法では限界
 となり、炉内構造物を応力腐食割れの原因となるステンレス材質SUS304から耐児力腐食割れ性に優れた材質SUS316Lに
 交換する史上前例のない炉心入換え工事に発展してきた。しかし、今回このSUS316Lでも亀裂が入った事態は重大である。
 このままでは、耐震性及び事故時の対応に大きな影響を与える可能性がでてきた。新たな根本的対策が必要である。

3. 最近、国のr人口動態統計」を元にした統計データーの解析によって、妊娠22週以降の死産と生後1週未満の新生児死亡
 の合計で・出産千人に対する周産期死亡率が、1997年以来全国各地の原子力発電所周辺で急上昇している、とのレポート
 が雑誌に掲載された。「定期検査開始直後の原子炉格納容器パージにかける時間を短縮したため、放射能が減衰しないま
 ま原発の周辺環境に放出されているのではないか」として、周産期死亡率急上昇との関連を指摘するものである。そんな
 折、福島県の人口動態概況も「県内の周産期死亡率が、昨年より17.5%増え、全国的にも下から5番目だった」と報道され
 た。貴社は、1997年以来原発の定期検査を短縮してきたが、こうした指摘に応えて、定期点検開始前後の環境への放射性
 物質の放出データを公開し、その有無を積極的に立証すべきである。

以下、文書で回答し、9月26日午後2時より福島第一原発内にて直接説明願います。

                     記

(1)使用済燃料乾式貯蔵施設における燃料貯蔵容器への見学者手触れ問題
1. 不用意に貯蔵キャスクに手を触れさせる行為は、公衆の安全を守る観点及び施設の管理・運用上・問題はないのか。
2. 乾式貯蔵キャスクに貯蔵されている使用済燃料の仕様、燃料の形式、燃焼度、装荷炉と'その期間及ぴ冷却期間等を示さ
 れたい。(次頁に続く)3. 乾式貯蔵キャスクの密封機能及び貯蔵場所の放射線レベルの連続監視状況、施設の空間線量率
 の測定箇所・測定方法及びその実測値を示されたい。
4. 乾式貯蔵キャスクの表面線量及び表面からlmの線量当量率の実測値を示されたい。
5. 乾式貯蔵キャスクの表面汚染密度、ぬ二重蓋の圧力実測値を示されたい。

6. 施設見学の法的根拠及び、見学者に対する放射線防護措置の具体的内容を示されたい。
7. キャスク貯蔵場所の放射線レベルは、見学者には知らされているか、知らされている時はその表示方法を示されたい。
8. 施設見学時に事故が発生した場合の対応措置について具体的に示されたい。
9. 平成4年原子力安全委員会了承に基づくr密封機能及ぴ使用済燃料被覆管の健全性に関すllる抜き取り検査」の実施につ
 いて、その実績、時期と内容について示されたい。

(2)シュラウド亀裂問題:
1. 耐応力腐食割れ性に優れた材質SUS316Lを採用した際、「初期亀裂が発生」し「機械加工で表面が硬くなって」応力
 腐食割れが起こるのは想定済か、その場合のデータを示されたい。
2. 「初期亀裂」及び「機械加工で表面が硬くな」ることへのシュラウド製造過程での対応策を示されたい。
3. 応力腐食割れが起こっても「強度に問題がない」とするが耐震性はどうか、その根拠となる耐震データを示されたい。
4. 同様に、過酷事故の際の根拠となるデータを示されたい。
5. 1994年に発見されて以来、タイロッド工法では限界となり、炉内構造物をSUS316Lに交換する炉心入換え工事に発展
 してきたが、再ぴ「タイロッド工法による補修」では、対策にならない時間かせぎではないか。

6. SUS316Lをこえる耐応力腐食割れ性に優れた材質はあるか、あれば示されたい。
7. これまでのシュラウド交換によるシステム全体としての安全解析、1機当たりの交換コスト、従事労働者数、労働者の総
 被曝線量、放射性廃棄物の対策を示されたい。
8. 運転開始23年の独・ビュルガッセン原発は交換をキャンセルし廃炉になったが、30年をこえはじめる福島での対応策はど
 うか。

(3)定期検査短縮問題
1. 定期検査工程の標準工程とその内容(時間、作業員数含む)を項目毎に示されたい。
2. 短縮以前と短縮以降の工程と実績について
 @短縮以降、削減された工程はあるか、あればその工程を示されたい。
 A1995年以降の福島第一・第二原発各号機の実績を各工程・各項目毎に示されたい。

3. 原子炉格納容器パージについてミ
 @パージの短縮実績を、福島第一・第二原発各号機毎に示されたい。
 Aパージの開始・終了時期及び窒素排出は原子炉停止前に終了するのか、具示されたい。
 B強制排気について、短縮以前と短縮以降の実績(総排出量、内容物とその量、実施時刻)を福島第一・,第二原発各号機毎に示
  されたい。
 C強制排気時に、放射性ヨウ素の排出はあるか、あればその排出量を福島第一・第二原発各号機毎に示されたい。
 Dパージ用排気ファンは各号機に設置されているか。あればヨウ素吸着フィルターはついているか。
 E強制排気時に倣射性トリチウムの排出はあるか・あればその排出量を示されたい。


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