★原発のない社会を目指すネットワーキングニュース★

アサツユ ☆2002.2.8 第127号☆


●脱原発福島ネットワーク.アサツユ編集委員会● 
いわき市鹿島町久保於振1-2、TEL.FAX0246-58-5570 
カンパ120円  /郵便振替. 02190-1-11731 佐藤和良 

浜岡事故対策で原因究明前に、福島第二・3号機で弁設置!

あぶない!福島一・3でのプルサーマル

 東京電力は、1月17日から27日にかけて、中部電力浜岡原発第1号機の余熱除去系配管の爆裂・破 
断事故を受けた対策として、同系の第原発3号機配管に水蒸気対流防止弁を設置しました。これは、 
配管(直径25cm)の根元部分を一旦切断、炭素鋼製の手動弁を取り付けたというもので、他の3機でも 
来年(2003年)5月までに設置するといいます。 
 私たちは、昨年11月の事故発生から、事業者と規制官庁の原子力安全・保安院の原因究明と再発防 
止の動きを注視してきました。原子炉心臓部の安全装置が破壊されるという深刻な重大事故であり、浜 
岡と同じタイプの配管構造を持つ福島第1原発2〜6、第2原発の1〜4号機合わせて9機も占めてい 
るからなおさらです。 
 中部電力は12月中間報告を発表しましたが、配管の爆裂や10種類の警報作動など事故発生と同時に知 
りえた情報を1ヶ月以上も公表しませんでした。また、原子力安全・保安院も、「原因究明の途中段階」 
といいながら、水素爆発が主因かどうか断定できない前から、事業者の水素逃がし弁の設置を再発防止策 
として了解してしまいました。 
 事故当事者による調査と規制官庁の事業者追随の姿勢が依然変わっておらず、1989年の福島第二原発3 
号機の再循環ポンプ事故への対応をほうふつさせます。 
 原因究明をまず徹底すべきです。その上でしっかりした再発防止対策がたてられねばなりません。それな 
くして国民、住民の信頼は得られません。 
 浜岡と同じタイプの配管構造を持つ東電は、まず、原子炉を止めて総点検すべきです。特にプルサーマル 
を予定している第一の3は、浜岡と同じ配管の高低差改修を行っており、原因究明と対策が不明確なままプ 
ルサーマルの実施などあり得ないことを明記すべきです。県の毅然たる態度が望まれます。 
 浜岡が危険信号をともし、事故の危機を知らせました。30年をこす老朽炉の灰炉へ!

浜岡爆裂事故と福島原発についての 
          東電公開質問状への回答説明会のお知らせ 
●日時:2002年2月13日(水) 午前10時〜 
●場所:双葉郡大熊町、東電福島第一原発サービスホール 
●内容:1.浜岡事故と福島の水平展開 2.第二原発2号機自動停止 3.第一原発3号機MOX燃料


第3回エネルギー政策市民検討会報告

■日時/2002年1月20日(日) 午後1時30分〜4時 ■場所/ホテルラフィーネ郡山(郡山市) 
■エネルギーの未来/地球温暖化と新エネルギー・自然エネルギー 
 県に提言する「市民検討会」の第3回は、地球温暖化と自然エネルギー・新エネルギーについてです。風力・ 
太陽光・バイオマス・自動車から始まった燃料電池実用化。また、昨年9月に県内でも、天栄村に全国から自治 
体や事業者、学者が集まり、「全国風サミット」が開かれ、着々とエネルギー転換が進んでいます。今回は講師 
に、都筑 健さん(自然エネルギー推進市民フォーラム理事長)と大林ミカ(環境エネルギー政策研究所副所長) 
のお二人を迎えしました。

     ■自然エネルギー導入に向けた取り組み 
                                  自然エネルギーフォーラム 代表  都筑 健 氏

●電力会社側のコスト計算は出されているので、そこに含まれていないコストは何か、電力側とこちら側のコスト 
計算を比較する。 
●2010年までにどれだけのエネルギー消費にするか。明確な数字を出すことを目標にする。@トータルエネルギー 
消費量を減らす。Aエネルギー効率の飛躍的向上。B消費に対してどうゆうふうにエネルギーを作るのか、エネル 
ギーを減らすにはどうすべきかという意識変革。C市民主導(脱原発はいよいよ勝ち戦になった感がある。市民主

体に自治体が参加するかどうか、市は市民が主導するものに参加すべき。) 
●社会全体として、社会のシステムを変えていかなければならない。 
●デンマークエネルギー計画(90年)1998年を基準として、2005年に、エネルギー総消費量を15%削減・自然エ 
ネルギーの割合を12%増加・硫黄酸化物排出量を60%削減・窒素酸化物排出量を50%削減・自然エネルギーの割 
合を12%増加・風力発電を電力需要の10%となっている。

●グリーン電力制度 
 寄付型制度(グリーン電力料金)。自発的上乗せ方式…普及が目的、電気に安全な色をつけて自由選択ができる。 
電気料金は、環境付加の低いものは安くて環境付加の高いものは高くする。グリーン証書(電力としての価格以外に 
環境付加価値分を証書化して取り引きする)、環境貢献によるイメージ戦略、バーチャルグリーン電力制度の可能性。 
●自然エネルギー市民協同発電所。

 古来から人間の互助としての協同意義。反原発・反権力への対抗的な象徴としての自然エネルギーと協同。デンマー 
クやドイツの協同組合方式の風力発電所建設運動。グリーン電力制度の市民主導権。 
●日本発の風力市民協同発電所=はま風ちゃん 
 消費者運動としての生協活動との連携。北海道グリーンファンドの立ち上げ(灯油の協同購入方式)。風力発電の 
採算性の向上と普及開始時期。市民事業の可能性。村や町では、原発は地域を分断するが風車は協同の微笑みをもた 
らす。

●問題点 
 自然エネルギーは手間がかかるが楽しくて有意義。しかし、ただ自然エネルギーの機器を設置して数を増やすばか 
りでいいのかという問題点もある。自然エネルギーは不安定でエネルギー密度が薄いためデメリットの中でも飛び抜 
けたものとして、価格が高く競争にならないとそしられる。これまでのエネルギー価格はフェアーか?持続的か?生 
活レベルを落とさないでエネルギー消費量を減らせるか?高効率の生活手段の獲得は可能か?意識改革(ライフスタ

イルの見直し)の呼び掛けが胡散臭いのは何故か?自然エネルギーの自給率は今個人個人でどれ位か? 
●新エネルギービジョン 
 自治体が要望すれば100%補助で地域の自然エネルギー調査ができる。自分の住んでいる地域にどれほどの自然エ 
 ルギーが存在しているか知るべき。存在する自然エネルギーを実際にどれほど有用に活用できるのか。市民参加 
がな された調査分析の過程こそが最重要。自然エネルギー自給率を高める技術は最先端である。

        ■地球温暖化とエネルギー

                          環境エネルギー政策研究所副所長 大林 ミカ 氏

●IPCC第三次報告 
 加速する温度上昇(2100年には1.4〜5.℃上昇)・炭素濃度は540〜970ppmまであがる・気候への深刻な影響 
(豪雨・干ばつ・洪水)脆弱な生態系(途上国への影響)・健康影響等があげられているが、社会経済及び制度変革 
で実用可能な技術により温室効果ガス削減が可能である。 
●どうしてエネルギー政策が重要か

 気候変動=地球温暖化は、温室効果によって起こる。温室効果は、二酸化炭素等の温室効果ガス(GHGs)によって 
起こる。日本の温室効果ガスの約9割がエネルギー起原である。エネルギー政策の転換なしには、地球温暖化問題の 
解決はあり得ない。 
●転換期を迎えるエネルギー市場 
 
環境問題を背景とした従来型のエネルギー消費の懸念(地球温暖化・酸性雨・放射能被害)・経済のグローバル化、

自由化の中での従来型エネルギーシステムの破綻。 
 供給面: 石炭や石油を使う化石燃料や原子力等の集中型巨大エネルギーシステムから、自然エネルギーや天然ガス 
      
コジェネレーション等、分散型エネルギー供給システムへ。 
 需要面: 実際の消費形態を考慮し、きめ細かな省エネルギー、より効率的なエネルギーの利用へ。 
 市場システムの変化: 独占的事業体から、より分散型で効率化されたエネルギー市場へ。

●政策的イニシアティブの重要性 
 米国の風力ブーム、欧州の風力ブーム(ドイツの風力発電は、2001年末で800万kWを超え、太陽光も3倍伸びて 
いる)。買い取り制(固定優遇価格で買い取り、入札制(買い取り価格の低下を狙って行う)・クォータ性(電力供 
給者に一定量割り当て)。 
●自然エネルギー市場の発展

 風力発電: 順調に伸び続け将来の電力源の主役としての期待もある。 
 太陽光発電: 導入実績は世界一。個人宅への助成政策の影響が大きい(来年度で助成金打切り)。 
 バイオエネルギー: 熱利用を行うことでエネルギー効率が高くなる。安定した出力が魅力。 
 水力発電: 今後は、小型で地域や生物との共生が中心となるだろう。 
 地熱発電: 安定した出力が大規模に得られる。立地への反対運動でリードタイムが長引いている。

●新しい施策と今後 
 政府: 2010年までに風力発電300万Kw。しかし、総合資源エネルギー調査会新エネルギー部会・新市場拡大措置 
     
検討委員会にて、具体的な新しい施策を審議中。 
 電力会社: 寄付型制度・グリーン電力基金・グリーン証書(電力としての価格以外に、環境付加価値分を証書化し 
       
て、取り引きする制度/現在の方法は自然エネルギーの固定価格買い取りに近い)

 
●日本は先進的な国々に比べてすでに20年遅れたエネルギー政策である。 
 国際的公約を果たさなければならない2010年まであと9年しかない。実験や失敗を繰り返している時間はない。 
自然エネルギー普及に確実な施策の導入が必要。まず、固定優遇ウ価格買い取り制を導入し、市場が確立してのち、 
ピュアグリーンを対象としたクウォータ制への移行を探るべき。 
●環境に貢献し、市民参加を高める。分散型・自然エネルギーでなければ価値はない。

 環境貢献度と市民参加をどう確保するのか。環境政策・土地利用・情報公開など多様な政策的視点からの複合的エ 
ネルギー政策が必要。 
●京都議定書の批准は日本の経済を救う。

 欧州諸国を見ても分かるように、先進的なエネルギー政策が国の経済政策の柱となりつつある。今後、さらに高まっ 
てくる環境制約からの規制や社会情勢の変化に対応するために、今すぐ、新エネルギー政策への転換が必要。 
●日本の役割が決定的に重要 
 米国の説得・EU等との協調・米国の動向に関わらず、議定書批准の意志を明確にし、批准のための国内体制整備、 
国内対策強化・温暖化対策を日本の経済構造改革の軸とする・途上国への支援強化。

3月・4月のエネルギー政策市民検討会

 *第5回「原発老朽化に耐えられるか-浜岡の教訓と福島」
   
3月24日(第四日曜日) 午後1時30分/ いわき市文化センター 
      小村浩夫(静岡大)

 *第6回「地域をどう再生するか一原発と県・立地地域の今後のあり方」 
   4月21日(日) 午後1時30分/ 双葉郡内



く ぬ ぎ 平 た よ り

第17回 里山づくり

     古川眞智子 

●昨年の日記を見てみると、今頃の夜の外気温が-5〜-6度。時には-15℃などという日もあり、雪も残っていた。が、今年の冬は今まででも一番寒かった日が-5℃。降るのも雪ではなく、雨が多く、昨年に比べ何だが暖かいような気がする。そう言えば夏も、7月初めには暑い日が続き、肝心の夏休みに入った頃は過ごし易い日が続いていた。季節がちょっとずつ早送りになっているのかな?

●通い道に夏井川渓谷の山々も、木々の芽が何となく赤みがかってきて、今年の春は足早にやってきそうだ。春夏秋冬、それぞれの趣があってどの季節も捨てがたいのだが、私はやっぱり春が待ちどうしいなぁ。山々が新緑に萌え出る頃、つくづく生きてて良かったと思う。夕方遅くまで畑仕事ができるのもうれしい。

●私はここのところ、山関係で出歩くことが多い。と言うのも昨年10月に“いわきの森に親しむ会”が立ち上がり、私も会員の一人としてお手伝いさせてもらっているからだ。今のところフィールドは20世紀の森公園の中にある。実はこの20世紀の森公園の中には、知る人ぞ知る“四季の森”と呼ばれている里山公園がある。かく言う私も、こんな所に、下草刈りも、植栽も、道の手入れもしてある公園があったなんて、今回初めて知ったのだ。

●しかしこの公園、いったい誰がレイアウトしたのだろうか?自然にすっぽりと囲まれた里山なのに、入り口にいきなり紫陽花が植えてある。「えぇ?」と思って歩いて行くと、出てくる出てくる、レンギョウ、雪ヤナギ、土佐ミズキ…、とても奇異なのだ。町の中に置けばきれいな樹木達も、クヌギや松やコナラのような雑木林の中ではミスマッチ。かわいそうに浮いてしまっているのだ。

●でも、今回我々が受け持っているフィールドは、市が買い上げてそのまま手付かずになっている里山だ。長い間人も入らなかったので、もう尾根道も消えかかってるし、雑草や倒木で薮こぎしてやっと歩ける状態だ。そこを1歩ずつ切り開いている。1メートル幅ぐらいの道をつけ、通り道にある倒木やかぶれるウルシ等は片付けるが、後はなるべく手を加えない。会員の中には植生の専門科もいるので、“四季の森”のような過ちは犯さないよう気をつけて手を加えているのだ。

●もともと里山というのは人間の手が入ってる山。道を作り木々を利用して、それこそ共生しているのだ。だから、消えてしまった道を再生するのも仕事のうちだ。先日杉植林のしてある谷から尾根に向かっての杣道作りだった。急な斜面に、長い丸太を横渡しにし、間に粗朶を小さく丸って埋め、その上に生の杉の葉を乗せ、土を被せ、最後に枯れ葉を撒く。

●すごい!こうして道を作るのか!参加者は8〜9人だったろうか?木を切る人、杭を作る人、道を作る人、けっこう力仕事だ。何もかもが初めての私は、杉ッ葉を切ったり、丸太を運んだり。…生の木って思ってるより重いんだよ。直径わずか13,4センチ、1メートル50センチの丸太を抱えて、足場の悪い斜面をよたよたしながら運んでる私はちょっと情けなかったかなぁ。今の若い人達はこういう場を見ることもお手伝いすることもなく大丈夫なんだろうか?こういうものは理屈じゃないから机の上の林学ではなかなか学べない。

●ところで、先日の講習会で、20年物の間伐材の杉の値段を聞いてがっかりしました。山に苗を植え、毎年のように草刈りをし、除伐、間伐をし、20年育てても採算のとれる売り値にならないのだ。これでは林業が荒れていくのも仕方がないと思う。もっと、別な価値観で見なければ、ますます山は荒れ、ゴミ捨て場にされてしまう。そのためにも山を身近なものに感じてもらう1つの方法として、里山ウォッチングなんか役に立つのではないだろうか?里山を身近なものと親しんでもらおう。身近なものには愛着がわく。愛着を持っているものは粗末にしない。この三段論法でいくのがいいんじゃないかな?


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