★原発のない社会を目指すネットワーキングニュース★

アサツユ ☆2002.12.12 第137号☆


●脱原発福島ネットワーク.アサツユ編集委員会● 
いわき市鹿島町久保於振1-2、TEL.FAX0246-58-5570 
カンパ120円  /郵便振替. 02190-1-11731 佐藤和良 

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  東電の原発損傷隠し不正を福島地検に告発!
来春、福島原発全停止。違法な第一・1号機は廃炉に!

●福島第一原発1号機の原子炉格納容器の気密性試験をめぐる偽装で、東電は2回の
定期検査で10人が不正行為に関与したとして、検査責任者の当時の第一保修課長を
諭旨解職など9人の社内処分を発表し、事件の幕引きを図ろうとしている。この偽装
は第二原発でも日立側が事実を認めているにもかかわらず、第一だけで済ませあとは
闇に葬ろうという魂胆だ。担当者に詰め腹を切らせ、責任者はお咎めなしだ。巨悪は
笑っている。
●29件の不正と格納容器気密試験偽装事件は、何一つ第三者によって検証されてい
ない。事件の全容解明と再発防止のため、検察庁への告発によって、犯罪としての訴追
を求める東電不正告発運動は、全国で3000人を超える告発人を得、告発代理人の弁護
士も100人を超えた。一連の事件を原発に対する最後の警鐘として捉え、大惨事に至
る前にこの国の原子力政策を変えようとする市民の熱意が、12月12日の福島地方検察
庁など全国3ヶ所での告発となった。社員を解職においやり平然としている巨悪を眠
らせてはいけない。検察は公正に捜査し、国民が納得できる厳正な処分を行う必要が
ある。
●一連の不正を受け、東電は、運転中の第一・2号機と6号機を点検のため、来年3
月下旬から4月上旬にかけて停止する方針を福島県に伝えた。第一、第二原発では、
運転中の他の原子炉2機も来年2月までに定期検査に入る、これで県民の不信をかっ
た県内の原発10基全てが停止する。この結果、新潟も含め東電の17機の全原発が停
止しても停電にならないことが判明した。「原発が止まると停電」という原発守旧派
のウソが、またひとつ崩れた。かくなる上は、東電は停止期間中に、シュラウド
SUS316応力腐食割れのメカニズム解明と対策の確立や制御棒駆動系配管や再循環系配
管の損傷部全ての交換に全力をあげるべきである。そして、違法な第一・1号機の廃炉
を検討すべき時である。
●一方、維持基準導入を図る改正電気事業法が国会で成立した。依然、国の責任は明
らかになっていない。それどころか来年秋の維持基準導入を先取りして、保安院等が
停止した原発の運転再開のための健全性評価委員会を開催している。やはり、許しが
たいのは国である。維持基準を徹底的に追い詰めるとともに、次は国の犯罪を問う番
である。

2003年-脱原発福島ネットワーク合宿&相談会のおしらせ 

           2003年1月11日(土)午後4時〜12日(日)正午。
            楢葉町サイクリングターミナル(天神岬温泉)
●2003年は、原子力の行方を決める年です。東電全原子炉停止という波乱の幕開けか
ら再開をめぐる攻防、維持基準への世論つくり…。02年の地平をきちんと分析し次の
方向を話し合います。ゆっくりお湯につかりながら自然エネルギー導入の話などいか
がでしょう…。ふるってご参加ください。申込は12月26日までに事務局
(TEL.FAX0246-58-5570)まで。参加費は一泊二食付8千円。


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福島県のエネルギー政策はどこへ行く?
〜 知事を囲む懇談会「これからのエネルギー政策」を傍聴して 〜
                                by 寝子

 12月2日14時から郡山市で県主催により開かれた。傍聴は事前申込制。傍聴者には
当日、資料とA4カラーの冊子「あなたはどう考えますか?〜日本のエネルギー政
策〜」も配布。2001年5月31日に「県民の意見を聴く会」で発言した11人が、福島県
エネルギー政策検討会「中間とりまとめ」に関する意見や今後のエネルギー政策への
要望を3分程度で述べ、個々の発言ごとに知事が答えたが、2時間10分では一巡がやっ
と。会議録要旨は12月中旬県のホームページに掲載される予定なので詳細はそれら
で。ここでは11人の主張の方向を紹介する。
1.脱原発への意見強まる
「県民の意見を聴く会」では推進・反対どちらでもない発言をされた人が、県の政策
検討や東電問題を通じて脱原発を主張するに至ったため、脱原発を主張する人が過半
数となった。
2.議論への広範な参加を求める
原発推進の人々からも立地地域での開催や知事の原発訪問および県民の声を聴く必要
性が語られ、また立地県が一丸となり国に働きかける必要性も主張された。
3.エネルギー政策について
自分たちの問題として省エネ、エネルギー利用効率向上、再生可能エネに取り組むこ
とやエネルギー研究機関の設置が主張される一方、推進の立場はエネルギー安定供給
面から原発の必要性を主張。
4.国・東電への不信強まる
原発推進の人々からも反省や怒りの声。維持基準については、知事も「科学的に正し
いか、正しくないかは別にして、立地地域の気持ちを逆なでしている」と発言。
5.立地地域の悩み
 地域経済の沈滞が語られ運転再開を求める声が出る一方、廃炉や放射性廃棄物、労
働者被曝の問題も出され、「作業員の被曝は、たとえ短期の出稼ぎであっても私たち
の問題」と知事。

●知事に微妙な変化もー11月19日の定例記者会見
「(核燃料)サイクルについて、原子力委員会も、ちょっとニュアンスが違ってきて
おり、全体像を示そうとか、事業者さんの方でも、私の手元にあるだけでも10人ぐ
らいの方が、いろいろ考えていく時期がきているというようなニュアンスのことを発
言なさっている」「いろいろ状況は変わってきているのかもしれないし、それは考え
方が甘いのかもしれませんが、ちょっと動きは出てきているなという感想は持ってお
ります」と述べ、12月5日の県議会代表質問の答弁でも、原子力安全委員会が10月29
日初めて経済産業大臣に勧告を出したこと、原子力委員会が「核燃料サイクルのあり
方を考える検討会」を設置したことを評価した。
 12月2日の懇談会での知事総括「県民の命を守ることと地域振興をどうするか、今
日の話を整理しながらこれからもいっしょに原子力政策を考えていきたい」を貫ける
か、私たちは注視し続ける必要がある。

【その後の「維持基準」】 維持基準含むトラブル隠し法案成立(12/11)。法成立を
待たず始まった健全性評価作業(施行前の見切り発車狙い)■保安院―原子力発電設
備の健全性評価等に関する小委員会第1回11/20 (原子炉安全小委12/16) ■安全委―
原子力発電施設安全性評価プロジェクトチーム第1回11/25 第2回12/12 (公開討論会
12/10)


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原子力安全規制国会議員連盟調査団 11月18日第一原発・県庁同行記  
                         古川眞智子

 11月18日月曜日、お天気晴れ。午前9時半、スーパー日立3号で“原子力安全規制の
確立を求める議員の会”のメンバーがいわき駅に降り立った。一行は小林守衆議院議
員、金田誠一衆議院議員、中塚一宏衆議院議員、大島玲子衆議院議員、北川れん子衆
議院議員、山内惠子衆議院議員、中村敦夫参議院議員と秘書の方4名の計11名。民主
党、社民党、自由党、無所属の超党派の一行だ。
 いわきに降り立つとトイレ休憩もなく、マイクロバスに。車の中で今日のスケ
ジュールの説明を受けながら大熊町に向かって出発した。かなりの強行スケジュール
である。
 東電第1原発に着くと、東電の案内の人がバスに乗り込み構内へ。私は初めての経
験なのでキョロキョロしていたが、道路も広く信号機までついている。ホールの前庭
には関連業者による「花いっぱい運動」の花壇が設けられていた。いったい誰の心を
癒すのか、お仕着せのようにどの花壇にもパンジーと葉牡丹が寒そうに震えていた。
 議員の方が1号機原子炉建屋の中の視察をしている間に、佐藤和良さん、林加奈子
さんと共に双葉町町長の所に「国会参考人招致についての申入書」(別紙)を提出
に…。問題の岩本町長は国の方に出かけていて、助役が応対してくれたのだが、この
町長にしてこの助役あり。どうもなんだかなぁという印象だった。
 申し入れ後、まだ時間があったので展望台に行ってみた。お天気は上々。さっそく
放射線測定器「はかるくん」登場で計ってみると、風向きは反対なのに60μシーベル
トぐらいある。こっちの方向に吹いていたらどのくらいなのか興味深いところであ
る。その後、時間がないので、車中お昼を取りながら福島浪江線を走る。窓から見え
る紅葉の山々が白茶けて見えると思ったら台風21号の塩害とか。ここでも風向きは大
きな意味を持っていた。
 3時半県庁到着。私達も知事室に入り、緊張して佐藤栄佐久知事の現れるのを待っ
た。私は初めて知事の肉声を聞いたのだが、知事って静かにしゃべるんだ。静かだが
原発についての不信感ははっきりと言っている。
 立地地域としての原発への不安、資源エネルギー庁への不信感、国との信頼関係の
崩壊、原子力は危険ですよということを踏まえて県民への理解、ヨーロッパではCO
2削減は評価してない…、等、知事は勉強しているなぁと、私は素直に思った。
 こうして党派を超えた国会議員が、原発を視察し、知事の話を聞き、是非「原子力
安全規制の確立を求める議員の会」総会で記念講演を、と、お願いにきているのに、
いったい、福島県の国会議員は何をしているのか?大臣就任しましたなんてパー
ティーやってる場合じゃないだろうに…。もっと我々の立場に立って知事をサポート
していってもらわなければ…。いくら正しいことでも、国策に反論することは、もの
すごく大きなエネルギーがいる事なのだから…。
 夕闇の迫る頃、議員の方々は福島駅から東北新幹線に乗って東京に戻って行った。
わずか1日の同行で、何のお手伝いも出来なかったけど、原発を真剣に考えている議
員の方々に会え、また一緒に知事の話しが聞けたことは、とても大きな体験だった。
しかし、その割りにはマスコミの報道が少ないと感じたのは、気のせいだろうか?

インフォメーション                             
                     
東電・保安院交渉 12月18日(水)大熊町
 午前9時30分:第一原発 11時:オフサイトセンター


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く ぬ ぎ 平 た よ り

第27回 中循環型社会

     古川眞智子 

●今年の冬は駆け足でやって来たようで、ここ椚平でも11月の9日には白いものが降ったらしい。らしいというのは、たまたま留守をしていて、噂を聞いただけだからである。でも27日の夜、9時過ぎに戻る時、お星様がキラキラ輝いているにもかかわらず、白いものがチラチラ舞い、翌朝は薄っすらと地面が白く覆われ、去年より17日も早く雪化粧をした。

●もう、すっかり冬である。日1日と色を増していた紅葉はすっかり散り落ちて、眺めの良くなった木々の間を、冬鳥達が姦しくおしゃべりしながら飛び回っている。

●そして気付かなかった、イイギリの赤い実が今年もまたたっぷりと実をつけ、己の存在を強調している。川向こうの急斜面に生えているその木に、まだ会いに行ったことはないのだが、この時期、日に日に日没が早くなり、なんとなくうら寂しい気持ちを引き立ててくれる、私にとっては大切な木なのだ。

●…11月もまた忙しい日々だった。週末にはなぜか行事が入っていて、1日山の家で過ごせたのは23日、たったの1日。その日は穏やかな山仕事日和で、柿の実を取り干し柿作りをした。今年は裏年で80個しか取れなかった。葉の落ちた山の中で、笹の葉や楮や藤蔓を切ったり、久しぶりに我が山をのんびりと散策した。どのくらいの木の種類があるのかと数えてみると約70種。へぇー、あるもんだねぇ。

●また、月末には川前の鬼ヶ城で「東北環境教育ミーティング」という集まりがあり、女性スタッフが足りないとの事でお手伝いをすることになった。集まったのは北は青森、南は屋久島(って東北だっけ?)までの指導者や学生たち約70人。そして私には「せっかくいわきに来たのだからサンマの刺身とメヒカリ天ぷらをご馳走したい」とのご要望。ちょっと待って、誰が作るの?…しかし押し切られた…。

●前日、知り合いの魚屋さんにサンマ50匹、メヒカリ約350匹(1人5匹として)を頼み、当日貰らいに行くと、威勢良く「サンマ10匹おまけしといたよ!メヒカリもおおまけだ!」って…。

●60匹のサンマ、500匹のメヒカリ。それにキャベツ5ヶ、モヤシ6袋、玉ねぎ2キロ、肉1,5キロ…、の野菜炒め。運び込んだ調理場で途方にくれていると、受講に来ていたいわきの森に親しむ会の仲間たちが、講義そっちのけで手伝いに来てくれた。学生も何人かお手伝いに入り、何時の間にか調理室は料理教室に…。

●ちなみに私のサンマの刺身の卸し方は魚屋さん仕込みで、皆初めてだったらしく好評を博した。何しろ、頭の下にズブリと包丁を入れ尻ビレの所まで切り離し、首を折って一気に皮を剥がすという豪快なおろし方なので、やり始めると面白くてやめられなくなるらしい…。残ったハラスと中骨を、長ネギと味噌で汁にしたサンマ汁もまた評判が良かった。

●翌日は戸渡の森に行っての山の案内。11月のあの紅葉の森とは打って変わって、木の葉の落ちた森の中は広く感じられる。北の方から来た人達には、樅ノ木の大木、混成林は珍しかったらしい。

●翌々日の飛騨から来た樅山先生の講義がまたおもしろかった。日本はずーっと中循環型の社会で、リサイクルがとてもうまく行っていた。里山という発想は諸外国にはあまりなく、アマゾンやアメリカなどでは自然と集落(人工)とがはっきり別れていて、町の中から1歩外に踏み出すと森や原野になる。それに厳しい自然なので一旦木を切ってしまったら育てることが難しい。それに比べて日本では切っても切ってもすぐに雑草が生え、木々に覆われ、元に戻るという、非常に恵まれた環境にある。

●ドイツ人は理詰めで話せば、実直だし自然も厳しいので実行力がある。日本人も話せば真面目に聞く。しかしそこからが違ってしまう。「理屈は解かる。けど…。」と実行しない。それは自然に恵まれ、甘やかされているから、緊迫感がない、言う話だった。

●本当にその通りだな。解かってはいるけど、行動しない。「それは解かってないのと同じ事だ!」との先生の話しが耳に痛かった。



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