★原発のない社会を目指すネットワーキングニュース★

アサツユ ☆2003.07.10 第144号☆


●脱原発福島ネットワーク.アサツユ編集委員会● 
いわき市鹿島町久保於振1-2、TEL.FAX0246-58-5570 
カンパ150円  /郵便振替. 02190-1-11731 佐藤和良 

福島第一・6号機、
再循環系配管継手の点検なき再開全ての
溶接線の点検を!ひび割れ運転反対!

●6月に入り、福島原発では、第1原発4号機での情報隠しとトラブル、第2原発3
号機での保安規定違反などが、次々と発覚しました。情報隠しは、4月末、日立製作
所が使用済み燃料貯蔵プールで、工事用ポンプのボルト等を紛失し、県議会が第一原
発6号機の再開を容認した6月9日の全員協議会後に公表したもの。保安規定違反
は、制御棒を挿入しないで燃料集合体の装荷作業をしたもの。第一原発3号機でも、
2月に安全装置を外したまま制御棒検査を行い2ヵ月後の4月に発覚。第1原発4号
機では、作業員が原子炉圧力容器内に重さ60キロのアルミの蓋を落とし、圧力容器
の内壁や配管に損傷を引き起こしたもの。いずれも安全管理の基本が欠落しており、
事業者としての資格が問われる事態です。メーカーや下請け会社の作業実態も浮き彫
りとなっています。東京電力の情報公開や企業体質改善という再発防止対策は、いま
や空中分解しています。

●こうしたなかで、東京電力は、佐藤県知事に第一原発6号機の再開容認を申し入れ
ました。しかし、第一原発6号機は、9月の定期点検で再循環系配管の検査を予定し
ながら、ひび割れ確認の点検もせずに再稼動しようとするものでした。このため、私
たちは、知事に対し「福島県は、国と東京電力に対し、福島第一原発6号機の再循環
系配管継手のうちSUS316L材未点検部分2箇所およびSUS304材(SCC対策有)の未点検
部分134箇所を点検するよう求めること」や「福島県は、国と東京電力に対し、福島
第一原発6号機の再稼動は、9月実施予定の第18回定期点検を前倒し実施し、安全を
確保してから行うよう求めること」を陳情しました。また、県議会に対しても「再開
凍結の請願」と「ひび割れ点検の請願」を提出しました。

●知事は、「県民の安全・安心の確保を大前提に総合的に判断する」と、7月3日
『県民の意見を聴く会』を開きましたが、11人中6名が再開反対でした。県議会が7
月8日、再開凍結請願を不採択にし、ひび割れ点検請願は継続とした中で、知事は10
日再開を認めましたが、国、東京電力、県議会、立地町が、肝心のひび割れ点検は
そっちのけで再開を先行させた結果です。福島県民が望む安全と安心は確保されず、
残念な事態です。国と東京電力は、なお稼働率を上げるために、ひび割れ点検なしで
全原子炉を再開させるつもりです。私たちは、再循環系配管継手の全溶接線の点検を
求め、点検なき運転再開とひび割れ運転に反対します。

インフォメーション                             
                  
東京電力交渉・申入れ

7月14〜18日のいずれか  大熊町 第一原発 サービスホール

※ 以下 15日20時の訂正インフォメーションです

脱原発福島ネットワークの佐藤和良です。

第一原発6号機の再開に抗議し、再循環系配管ひび割れ点検要求と
1F-3,1F-5,2F-1の再稼動反対の東京電力交渉の時間が変更になりました。

17日午前10時、福島第一に集まってください。
_______________________________
日 時:7月17日(木)午前10時より 
大熊町 福島第1原発サービスホール 
内 容:
1)1F-6の再開に抗議し、再循環系配管ひび割れ点検要求と
 1F-3,1F-5,2F-1の再稼動反対申し入れ書の提出
2)定期検査での再循環系配管継手「異常なし」記録問題
3)再循環系配管の検査体制
4)保安規定違反等のトラブル問題
5)第1原発3号機等の再稼動問題
______________________________ 以上

報告会「ひびあり原発運転再開に待ったを!」
 7月16日11時半  衆議院第2議員会館第2会議室


第一・3号機、定期検査のひび割れ実測
値の公表を拒否なぜ?ひび割れでも「異
常なし」!
       ―03.6.24東電交渉

東京電力の不正再発防止対策は、見事に空中分解し、安全と安心は全く確保されてい
ないことが証明されました。疑惑の一つに、ひび割れた再循環系配管で、東京電力の
自主検査と国の定期検査が、同時期に同じ会社が検査しているにもかかわらず、その
記録が違うという問題があります。東京電力は、これを否定する証拠を何ら提示して
おりません。
また、福島県民の理解も得ず、一方的に再稼動を進める東京電力に対し、県内各地で
の説明会と市民との公開討論会の開催を求めてきました。

●6月24日(火)午後1時30分より大熊町の第1原発サービスホールで、東電交渉
が行われました。質問と回答は、以下のとおりです。

 1) 県・町・市民に分け隔てなく情報公開を行え→加工し、わかりやすく整理したもの
  を出す。
 2) 質問には文書回答を行え→従来通り、口頭説明でやりとりしたい。文書回答でき
  ない。
 3) 1F-6号機、再循環系配管継手の管理台帳及び工事発注書公開を→工事報告書の
  閲覧
 4) 同機再循環系配管継手SUS316Lの2箇所をSUS304とした理由→14年思い込んでい
  た。
 5) 県内各地説明会と公開討論会の開催→考えていない。市民主催の討論会でも出な
  い。
 6)1F-3号機再循環系A系入口付近の溶接部FWRSA-2、第13回定期検査時「電力の
  自主点検」で長さ161mm、深さ最大8.6mmのひび割れを確認、同じ第13回定期検査時の
  「国の定期検査」での実測値の公表を→メーカーノウハウを含むので公表できない。
 7)同じ検査員が、深さ8.6mmのひび割れを確認し、国への報告には「異常なし」と
  報告したのか。→検査員の名前はいっていない。国の方には入っている。
 8)1F-3号機の第13回定期検査時の「電力の自主点検」と「国の定期検査」を行っ
  た検査会社と検査員の体制の公表を→同一会社の10名程度。(社)日本非破壊検査教会
  の非破壊検査技術者認定超音波検査3種2種の資格者。

 9)1F-3号機の再循環系B系入口付近溶接部FWRS1-B-2、1F-1号機A系入口
  1-W-02、1F-4号機A系入口1-FW-13、1F-5号機B系入口W-R5-B3-13、2F-3号機
  B系入口661-101-F05、2F-3号機B系入口661-B06-S02、2F-3号機B系出口
  661-101-F08について「国の定期検査」での実測値の公表を→1F-1号機除く第一原
  発の各号機は「電力の自主点検」と「国の定期検査」の値は同一。第二原発に国の定
  検の実測値なし。
 10)定期点検短縮の是正について「必要な時間で万全の点検をする」というが、是正す
  るのか。是正するとすれば、時期と範囲、内容の公表を→是正はしない。定期点検短
  縮を目的としない。

●第一原発3号機の再循環系A系入口付近溶接部FWRSA-2は、第13回定期検査時に
「電力の自主点検」で長さ161mm、深さ最大8.6mmのひび割れを確認。同じ第13回定期
検査時に「国の定期検査」で「異常なし」とされ、やはり意図的に「異常なし」と隠
した線が濃厚です。保安院は、7月4日の市民団体への回答で、ひび割れ検出の事実を
認めましたが、東電は公表を拒否しています。私たちはこれら「国の定期検査」の記
録閲覧と技術部による詳細説明を求めました。東電の説明は、7月14日から18日の間
に行われる予定です。


東京電力株式会社  社長  勝俣恒久  殿                 
                      2003年6月24日

 福島原発での情報隠しと保安規定違
反に抗議し安全・安心なき運転再開に
反対する申し入れ書

貴社は、不正事件以降停止した原子炉の再稼動にむけて、立地4町を中心に再発防止
対策の説明を行い、「一定の理解」が得られたとしてきました。しかし、この間、福
島第1原発4号機での情報隠し・トラブル、福島第2原発3号機での保安規定違反
が、次々と発覚しました。情報隠しは、日立製作所が4月末、使用済み燃料貯蔵プー
ルで、工事用ポンプのボルト等を紛失しながら、6月6日まで報告せず、9日の県議
会全員協議会後にはじめて公表したため、県議会の権威をお貶める結果を招きまし
た。保安規定違反は、制御棒を挿入しないで燃料集合体の装荷作業をしたものであ
り、福島第一原発3号機でも、2月に安全装置を外したまま制御棒検査を行ったこと
が2ヵ月後の4月に発覚しております。福島第1原発4号機でのトラブルに至って
は、安全作業管理の基本問題であり、事業者としての資格が問われる事態です。「ま
ず再稼動ありき」で情報隠しを行い、保安規定違反が続発し、しかも、日立などメー
カー側にメスが入っていない現状が浮き彫りとなっています。貴社は、昨年の不正事
件発覚以来、情報公開や企業体質改善等を4項目の対策として公表し説明してきまし
たが、再発防止対策は、いまや空中分解の有様です。立地地域の自治体も反発を強め
ており、「一定の理解」の前提条件が崩壊したといえます。福島県民世論が望む安全
と安心は、全く確保されていないのです。こうしたなかで、第一原発6号機は、9月
の定期点検で再循環配管の検査を予定しながら、ひび割れ確認の点検もせずに再稼動
しようとしているのです。貴社は、再発防止対策が破綻したにもかかわらず、社長が
来県して知事に再開を申し入れようとしています。福島県民の合意も得ず、なお一方
的に再稼動を進める東京電力に対し、福島県民は怒りを禁じ得ません。わたしたち
は、原発の安全と安心を求める立場から、現状での運転再開に反対です。この際、以
下申し入れます。7月1日までに文書回答されるよう要請します。

                 

 1)この間の福島第1原発4号機での情報隠し・トラブル、福島第一原発3号機お
  よび福島第2原発3号機での保安規定違反について、それぞれ原因と再発防止対
  策を明らかにすること。 
 2)不正事件の4項目の再発防止対策がなぜ破綻したのか、明らかにすること。
 3)「一定の理解」の前提が崩れても再開が可能と判断する根拠を示すこと。
 4)立地町をのぞく県内市町村長の6割強が再開に慎重または反対の状況で、県民
  の合意があると判断する根拠を示すこと。
 5)福島第一原発6号機及び3号機の再稼動は、原子炉内のひび割れが全て点検・
  補修され、企業体質が改善されるまで、実施しないこと。
                             以上
               いわきに風を原発いらない−いわき市民の集い
                 ストップ!プルトニウム・キャンペーン
                       脱原発ネットワーク・会津
                        脱原発福島ネットワーク 
                      福島原発30キロ圏ひとの会
                         双葉地方原発反対同盟


不正事件で辞任した役員に9億7千万
円の退職慰労金依然変らぬ企業体質を
追求ー03.6.26 第79回東電株主総会

東京電力の第79回定時株主総会は日比谷公会堂で開かれ、3時間半の長時間総会とな
りました。昨夏発覚した不正問題は、偽装工作までして国の合格証を詐取し、営業運
転停止処分や東京地検特捜部の捜査を受けるなど、前代未聞の事態を引き起こしまし
た。また、原発が全て停止するという事態を招き、供給電力量不足による停電キャン
ペーン騒ぎを起こすなど、電気事業者としての根本にかかわる事態です。
ところが、荒木会長、南社長、榎本原子力本部長らは退任して、相談役に納まった方
もおりますが、不正行為に関与・関知していた元経営陣、元会長の平岩外四、那須
翔、元原子力本部長の池亀亮、加納時男など各氏は、事実を隠蔽したまま9億7千万円
という高額の退職慰労金を受け取って退任しております。しかし、一連の不祥事は、
どんな法令違反、社内規定違反であったのか、経営陣として具体的な責任も説明され
てはおりません。
また、一連の不祥事による損害額は、膨大な額になりました。原発停止に伴う原発の
点検・修理の費用負担、原発停止に伴い再稼働させた水力、火力等発電設備の点検、
修理、燃料、ランニング費用。節電キャンペーン宣伝費などの経費。不足する電力を
他社から買電費用など、総額として1100億円に上ることが答弁の中で明らかにされま
した。
株主を騙して退職慰労金の承認を受けたものは、不当利得そのものです。


第79回 定時株主総会・事前質問書への回答(抄)

原発不正事件の再発防止対策について
 1) 不正事件に関する東京地検特捜部の捜査について→できる限り協力している。
 2) 再発防止対策後の保安規定違反の発生→基本ルール遵守せず。重く受け止める。
 3) 1F-4の日立製作所による工事用ポンプのボルト等の紛失の未報告の理由は何
  か。また、それを9日の福島県議会全員協議会で勝俣社長が公表しなかったのはなぜ
  か。→報告する意識希薄。今後は協力企業と一体で進める。
 4) 1F-4の情報隠しで、福島県及び県議会から厳重注意を受けたこと。→未回答。
 5) 福島県・議会・県民への全情報開示と三者に等しく開示。→できる限り対応する。
 6) 保安規定違反事例等は、再発防止対策がメーカー側に徹底されておらず、再度、
  検討期間を設け見直し、補強してはどうか。→3ヶ月間安全強化月間もうけた。

福島原発の安全点検と運転再開について
 1) 1F-6の再循環系配管継手のSUS316L材未点検部分2箇所およびSUS304材未点検
  部分134箇所、1F-3のSUS316LC材継手40箇所およびSUS304LC材104箇所の未点
  検部分の点検要望は。→SCC対策実施済以外の部材は、次回以降定検実施。
 2) 1F-6の第18回定期点検を前倒しなくてよいか。→前倒ししない。
 3) 「電力の自主点検」でひび割れを確認しながら「国の定期検査」で「異常なし」
  とした報告について実測値と改ざんの有無は。→方法手順違う。
 4) 県内各地で説明会の開催。また、市民との討論会は。→要望踏まえ今後検討。

原発の使用済み核燃料について(略)

核燃料サイクルについて
 1) 福島県エネルギー政策検討会の「一旦、立ち止まり、全量再処理と直接処分のオ
  プションとの比較を行う」との中間とりまとめに、応ずることは可能か。→サイクル
  の確立に最大限の努力を行う。

5、 原発の定期点検短縮に是正について
 1) 地元立地町はじめ要望のある定期点検短縮の是正は、実施するのか。その場合、
  時期と範囲、内容について、示されたい。→ムダの排除。今後あらためて検討。


「浜岡原発は最も危険」東海地震で警告原発震
が近い?!
      福島原発は大丈夫か

●「原発震災」を警告する石橋克彦・神戸大教授は7日、国際測地学・地球物理学連合
総会で「最も危険なのは、東海地震の想定震源域の真上にある浜岡原発だ」と、東海
地震が起きると浜岡原発を5−10メートルの津波が襲い、地殻が約1メートル隆起
するというデータを示しました。地震災害と原発事故の複合災害を「原発震災」とし
て、「原発事故の救助復旧活動さえできなくなる。日本にとって致命的で、全地球規
模の災害」と話しました。同総会では、茂木清夫・前地震防災対策強化地域判定会長
氏も浜岡原発に警告を発しています。
●5月末の三陸南地震で、東北電力女川原発3号機は、地震加速度225ガルを記録
し自動停止したとされます。点検後に、主蒸気系細管の接合部分で放射能を含む冷却
剤の水漏れも発見され、他に、タービン建屋内の圧力調整パネルが開くという影響も
出ました。震源から150キロも離れている福島第一原発3号機もこの地震で、自動停止
信号が出ていたことが後日公表されました。

●福島原発は、双葉断層の上部、国が近い将来マグニチュード7クラスの大地震を予
測する「特別観測地域=福島県東部」に位置しています。1920年12月には、この活断層
の南端部でマグニチュード6.8の地震が発生しており、依然、活動性の高い断層とみ
られています。1987年の福島県沖地震の際には、地震の揺れで出力が上昇する、想定
外の異常な核反応が起き問題になりましたが、この事態も8年間公表されませんでし
た。
●福島第一は、もっとも古い原発の耐震設計用地震S1=180ガルで設計されていま
す。私たちは、阪神大震災の地震力観測値が、耐震設計基準値をはるかにこえたた
め、原子炉の耐震設計基準の見直しを国に求めてきましたが、未だに実現していませ
ん。
●このような状況下で、原子炉の安全上重要な圧力バウンダリーである再循環系配管
や燃料集合体を固定し緊急時のスクラムを行う制御棒を維持しているシュラウド等の
ひび割れ運転を容認して、果たして安全なのか。現実の前に、耐震設計基準の矛盾は
深まるばかりです。予想される宮城沖地震と福島県沖地震の際、福島原発は大丈夫
か、県民は大きな不安を持っています。



【資料】 県議会で継続審議となった請願
 
 原子力発電所の安全確保と再循環系
 配管溶接継手部のひび割れ総点検を
 求める意見書の提出を求める請願

           請願者  脱原発福島ネットワーク     佐藤 和良
                福島原発30キロ圏ひとの会    林 加奈子

件名 原子力発電所の安全確保と再循環系配管溶接継手部のひ
   び割れ総点検を求める意見書の提出について

理由  現在、東京電力は、ひび割れが
多発している再循環系配管の溶接継手部について、未点検部分を残したまま原発を再
稼動しようとしています。原子力安全・保安院は4月17日付の再循環系配管に関する点
検補修の指示文書で「点検においてひび割れが認められた場合は、当該定期検査期間
中に予定した点検対象箇所数と同数について追加点検を行う」としています。これに
沿って、東北電力は女川2号機で当初39箇所の点検予定を倍に追加、全数の点検を行
なうと追加点検の実施発表しました。福島原発でも、今回の点検で傷が見つかってい
るものは、今回の点検中に溶接継手部の全数追加点検を行うべきです。相次ぐ情報隠
しや保安規定違反、作業トラブルの続出で、東京電力の不正再発防止対策は、空中分
解の有様です。東京電力の体質は依然変っておらず、福島県民が望む安全と安心は、
確保されておりません。原子炉の安全上重要な圧力バウンダリーである再循環系配管
等のSUS316L材の応力腐食割れは、原子力安全・保安院も認めるとおり発生・進展メ
カニズムが未解明です。検査精度の低さ・実機データの不足から、ひび割れの深さや
進展評価自体の信頼性が未だ低く、技術的対策も確立したとはいい難い、安全確保上
未解決の難問です。応力腐食割れ緩和策を施したとする部分や、5年間以内に点検済
みの部分の点検も安全側に立って点検すべきです。不正のそもそもの原因が、ひび割
れの隠蔽にあったことからも、基本的な安全確保の問題として、再循環系配管溶接継
手部の100%点検完了は重要であり必要です。地方自治法第124条の規定により、
請願書を提出します。

                     2003年6月30日
                  福島県議会議長 加藤貞夫 殿



【資料】 県議会で継続審議となった請願の意見書原案

 原子力発電所の安全確保と再循環系配管溶接
  
継手部のひび割れ総点検を求める意見書(案)

 現在、東京電力株式会社では、昨年の不正再発防止対策にもかかわらず、相次ぐ
情報隠しや保安規定違反、作業トラブルが続出している。本県並びに立地地域では、
信頼回復に冷水を浴びせられ、裏切られた状況にある。現状において、東京電力の体
質は依然変っておらず、県民の安全と安心が確保されたとは判断しがたい。このよう
な状況にあって、国においては、原子力安全・保安院が、福島第1原発6号機の「安
全宣言」を出したが、これはひび割れが多発している再循環系配管の溶接継手部につ
いて、未点検部分を残したまま原子力発電所の再稼動を黙認するものである。しか
し、原子炉の安全上重要な圧力バウンダリーである再循環系配管等のSUS316L材の応
力腐食割れは、原子力安全・保安院も認めるとおり発生・進展メカニズムが未解明で
ある。不正のそもそもの原因が、ひび割れの隠蔽にあったことから、基本的な安全確
保の問題として、再開にあたっては、再循環系配管溶接継手部の100%点検補修完了
は必要条件である。よって、政府においては、問題の重要性を深く認識し、次の措置
を講ずるよう強く要望する。1 再循環系配管に関する点検補修については、全数の
点検を行なうよう、事業者に指示すること。2 再循環系配管のうち応力腐食割れ緩
和策を施したとする部分や、5年間以内に点検済みの部分の点検も安全側に立って総
点検を行なうよう、事業者に指示すること。3 SUS316L材の応力腐食割れの発生・
進展メカニズムを未解明し、検査精度・実機データ、ひび割れの深さや進展評価など
の信頼性と技術的対策を確立すること。以上、地方自治法第99条の規定により意見書
を提出する。平成15年7月8日内閣総理大臣原子力安全委員会委員長経済産業大臣 
              あて資源エネルギー庁長官原子力安全・保安院長  
                         福島県議会議長 加藤貞夫



く ぬ ぎ 平 た よ り
第34回 
涼しい?梅雨

           古川眞智子 

●6月に暑い日が2、3日続き「夏が来たか?」と思っていたら、それからはズ〜ッ
とお天気が今一だ。梅雨と言えば梅雨らしいお天気なのだがちょっと涼し過ぎやしな
いかしら。
●とはいえ、雨にもめげずの野外学習?は相変わらずで、ますます幅は広がり、植
生、虫、鳥、羊歯、キノコ、水生植物と、週末を待ちかねての山歩きが続いている。
その上、畑も草、草、草のオンパレードでサンデー毎日だったら山遊びも畑仕事も堪
能できるのに…と溜息が1つ。
●今年の我が家の畑では大根、レタスが大成功。今まで素性の悪い大根しか取れな
かったのに、今年の夏大根ときたら白くて太くてなかなかの出来なのだ。レタスも初
挑戦とは思えない出来でみごとに丸まった。だから我が家の食卓は毎日大根おろしに
煮物、それにレタスの方はサラダだけでははかいかないので炒め物に味噌汁とこの2
種が手を変え品を変えで上ってくる。

●ここのところ、研修の甲斐あって虫にも感心が高く、よくよく眺めて見れば農薬の
使わない我が家の畑は虫のオンパレードだ。まずレタスの外葉には、葉の中をもぐる
ように食うハモグリバエがいる。俗に言う「字書き虫」の1種だろう。不思議な事に
外の葉だけにしかつかず、何枚かはがせば虫入り葉っぱを食べてしまう事はない。大
根の葉にはナガメと言う、赤と黒のカメムシの仲間がみんなつがいでいる。そいつの
子供は黄色に黒の親の何分の1にも満たない小さな奴で、こまこましていて可愛いと
思っていたら、出たばかりの双葉の汁を吸って全部枯らしてしまった。こいつめと
思って潰したら子供でもやっぱりカメムシ、臭かった。ヒオウギアヤメが増え過ぎて
引っこ抜いたら、バイオリンのような形のノコギリヒラタカメムシを発見。それに幼
虫のうちは黒白の鳥の糞のような色をしているくせに、親になると明るい緑に赤筋の
入る、とても綺麗なアカスジキンカメムシもひっそりとたたずんで(?)いる。たかが
カメムシと侮る事勿れ、子供向けの図鑑にさえ60種も載っているのだ。

●観察会の勉強の中で、自然の生き物で1番身近なものはなんだろうか?と言う話に
なった。動物で昼間見れるのはせいぜいリスぐらいなもの。鳥は声を聞いたり見たり
することは出来るが手で触れる事は難しい。子供に感心を持たせたいとなるとやっぱ
り虫が1番だろうと言う事だった。なるほど虫ならどこにでもいる。そこらの植木バ
チをひっくり返しただけでも、ほら、子供の友、団子虫が…。おっと、団子虫は虫?
実は団子虫、昔の昆虫図鑑には載ってないのだ。でも新しい図鑑には甲殻綱ワラジム
シ目で、仲間の多くは海に住んでるって載ってましたよ。
●それはともかく、子供が虫を見つけて喜んで遊んでる時はたっぷり楽しませてあげ
るのが良いですね。親が「汚い!」とか「危ない!」とか毛嫌いしてしまうと、虫は
“悪い物”“遠い物”になってしまう。身近な生き物として関心を持ってもらえれ
ば、自然への関心も深まり、将来環境問題にも関心の深い大人に育つのでは…?
と淡い期待を持っているのだが…。
●もっとも私の場合は子供そっち抜けではまってる。先日捕虫アミと魚採りアミと虫
かごを買って来た。子供に見せると「もう、孫に買ってやる年じゃん。お母さんが喜
んでどうするの。」と、あきられてしまったのだが…。

●しかし、これ
らと虫メガネは夏の観察会の必須アイテムなのだ。皆に見てもらったらリリース。
ちょっとの間拘束するけど、ご免ね、である。蝶の場合はりん粉が取れないように網
の中でばたつかせてはいけないし、トンボの場合は胴体を押さえないように羽を指で
挟む。サンショウウオなどは手で触ると熱すぎるので軍手で触るなど、観察のノウハ
ウはいろいろある。
●夏のジャングルのような森は人の入るのを拒んでいるかのようだ。でも回りを覆っ
ているマント植物群はせいぜい5〜10メートルぐらいのもので、中に入ればあなた
の知らない世界が広がっているのかも…。
●節電対策と部屋でクーラーの使用を控えるより森の中で天然のマイナスイオンを
たっぷり吸ってもらいたい。これが私の今年の夏一番のお薦めなのだ。



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