★原発のない社会を目指すネットワーキングニュース★

アサツユ

☆1999/10/10 第99号☆

東海村核燃料工場臨界除子についての声明

今こそ原子力をやめよう!

安全神話崩壊、原発防災は住民と自治体の手で!

 とうとう日本の原子力史上最悪の臨界事故が発生しました。多数の被爆者と半径10キロの地域住民が屋内待避するという今回の事故は、日本の原子力体制の根幹を揺るがす深刻な事態です。
 9月30日、高速増殖実験炉「常陽」の燃料ウランを精製していた茨城県東海村の核燃料加工会社JCO東海事業所の展観試験棟の沈殿槽に、制御値の2.3キロをこえる16キロのウランが投入されたため、臨界量をこえるウランが一カ所に集まり、臨界事故が起きたとされています。核燃料精製加工では、臨界を起こさないように設計管理されているのが事業の大前提にもかかわらず、事故が発生したことの重大さははかりしれません。
 「雑巾バケツでウランと硝酸を混ぜて沈殿槽に入れた」「途中の行程を省略した」などの驚くべき証言が次々に明らかになりました。斜陽化した原子力産業が、効率化のために安全を切り捨てている病巣を示してあります。施設の設計や管理、現場の作業に致命的な欠陥があったとしか言い様がありません。臨界管理ができず、その危機管理体制も防災設備もないJCOの現状は、もんじゅナトリウム火災事故、東海再処理工場爆発事故で明らかになった国の安全審査自体の欠陥を、再び三度浮きぼりにしました。
 また、事故の連絡通報特に・自治体の対応の遅れという欠陥も明らかです。事故が住民に伝わったのは事故発生から2時間後で、非難や屋内退避の勧告はさらに遅れ、消防署員や住民が回避できた被曝を強制されるなど、被曝防護対策は後手後手に回っています。
 今回の事故は、10機の原発と使用済燃料の供用プール等の関連施設、そしてプルトニウム=MOX燃料を抱える私たち福島県民にとっても深刻な事態です。原子力発電所と加工施設は違うから安全だとは到底いえません。
 MOX燃料検査データ不正問題は、プルサーマル計画の安全性の根幹を揺るがす深刻な問題であり、ペレット直径の大小で、被服管に穴があいたり破損して燃料棒に思わぬ傷を与え、放射能漏れ等の事故を引き起こす危険性があります。データ不正事件では、事件が発覚するたびに、事業者特にはチェック体制の強化と品質確保を国民に約束してきましたが、不正は繰り返され、こそなしの無責任体制が続いています。
 過日の総理府の世論調査では、原発への不安は7割をこえました。日本原子力史上最悪の事故となった今回の事態に際し、私たちは、日本の原子力政策の根本的な見直しと転換を求め、国と事業者、関連自治体に対し以下のことを求めます。

1.事故の徹底した鯨飲救命と再発防止のために独立した第三者による事故調査委員会の設置。
2.福島県内原子力関連施設の安全管理体制の総点検。
3.原発とのオンラインモニターなど連絡通報はじめ実行ある安全協定への見直し。
4.原発から半径30キロ圏内の全自治体と事業者の安全協定締結の促進。
5.実行ある原子力防災計画作り、防護設備の充実、市民総参加の原子力防災訓練の実施。
6.MOX燃料製造データ・検査データの公開。
7.国民合意なきプルトニウム利用の中止。原発の新増設から再生可能エネルギーへの転換。
8.Y2K危機対策として、今年12月から来年2月までの原発休止。


9月27日、第1原発プルトニウム搬入強行!

プルトニウムは入らない現地行動!

22日激しい雨の中、26人が行動!輸送船は高波で接岸できず、福島沖に引き返し、27日100名の抗議の中MOX燃料陸揚げ。

 9月27日とうとう、福島にプルトニウムがやってきた。7月フランスを出港したプルトニウム=MOX燃料を積んだ武装輸送船は、南アフリカ喜望峰を回り南太平洋タスマン海経由で福島第一原発専用港に到着した。

 この日、MOX燃料搬入に抗議し、市民グループは、午後4時からの海岸線での監視行動、8時からの共同集会等の行動をおこない、100名が第一原発正面ゲートで抗議行動を展開した。

 武装輸送船「パシフィック・ティール」は、福島県沖22キロの日本領海外から午前4時45分頃移動を開始し、午前6時に福島第一原発の専用港岸壁に接岸。4時間かけて船内作業を終え、午後11時頃に4機のキャスクをトレーラーへ積み込み開始。供用プールと3号機の貯蔵プールへの搬入終了は午後3時頃。武装輸送船はその日の内に離岸、福井へ向かった。

 東京電力は、プルトニウム=MOX燃料を、福島第一原子力発電所の3号機に来年1月装荷し、来年2月から運転を始めようとしているが、もともとウラン燃料用に設計された原子炉でプルトニウム=MOX燃料を燃やすプルサーマル計画は、燃料特性からも無理がある。燃料製造検査データ不正事件は、安全性の根幹を揺るがす深刻な問題だ。福島第一・3号機で使うベルゴニュームクリア社製のMOX燃料の品質管理データは公開せず、安全性は未確認だ。

 プルトニウム燃料を燃やすな、来年2月の運転開始は延期を!福島を使用済核燃料の貯蔵庫=核のゴミ捨て場にするな!

 福島県、第1原発増設管理アセス意見書で、

原発周辺のオオタカ等の調査と保護を求める!

 東京電力福島第1原発敷地周辺に生息するオオタカは、「絶滅の恐れのある野生動植物の種の保存に関する法律」で『国内希少野生動植物種』とされ保存が義務づけられています。

 ところが、3月にオオタカの生息を確認し調査していた東京電力は、4月に提出した第1原発増設の環境影響調査書に、オオタカや同じ危急種のハヤブサ、ミサゴなどの『保護に関する具体的対策、影響及びその評価、監視計画』を記載しませんでした。

 脱原発福島ネットなど3団体は、重大な記載不備があった以上、相当な期間を設けて再調査の実施を求めるよう、8月31日、県知事、議長に陳情をおこないました。県は3団体似たいし「アセスは十分とはいえない」と認め、9月27日、国に提出する環境影響調査書に対する意見書に、オオタカ、ハヤブサ、ミサゴなどの再調査の実施と保護対策を明記することを公開しました。オオタカなどの生息調査について専門家は3年としており、再調査が実施されれば評価書の確認まで最低でも2年間は必要です。


インフォメーション

■安全協定、防災計画の改正を求める県知事・議会陳情 10月12日午後2時 福島県庁 

■Y2Kキャンペーン 10月15日午後7時会津坂下 16日午前郡山・午後1時30分福島市民会館

■「原発やめて!レインボーパレード 10月17日午後1時 東京、代々木公園B地区

■放射能からどう身を守るか!報告と講演 10がつ22日午後6時30分 いわき市文化センター

■東海村臨界事故・現地デモと集会 10月24日 午後12時30分 東海、日本原電前


MOX燃料検査データねつ造問題で公開質問、東電交渉

検査データ公開せず!ペレット43万個製造して

Wチェックわずか0.6%=2,852個のみ!

 9月14日に明らかになった英国核燃料会社(BNFL)のプルトニウム=MOX燃料検査データねつ造・不正問題は、安全性の根幹を揺るがす深刻な問題で、プルサーマル計画の安全性に対する信頼は大きく崩れました。

 ペレット直径の大小で、被服管に穴があいたり破損して燃料棒に思わぬ傷を与え、放射能漏れ等の事故を引き起こす危険性があるからです。

 昨年の核燃料輸送容器のレジンデータねつ造・改ざんはじめ、データに関する不正事件が相次ぎ、事件が発覚するたびに、事業者と国とチェック体制の強化と品質確保を国民に約束してきましたが繰り返され、底なしの無責任体制としか言い様がありません。

資源エネルギー庁が、BNLF製造の高浜3号炉用ばかりでなく、東京電力にも福島第一3号炉用のベルゴニュークリア社製造のMOX燃料について安全性の確認調査の実施を指示したのは、当然のことです。

 MOX燃料輸送船の入港を目の前にして、9月20日東電に対し、福島第13号炉用のベルゴニュークリア社製造のMOX燃料について安全性の確認とすべての情報の公開を求め、午後10時より第一原発サービスホールで、交渉しました。

 しかし、肝心の検査データの公開もせず、問題のダブルチェックの抜き取り検査も全体のわずか0.6%というお粗末な実体が明らかになり、MOX燃料の安全性は確認できませんでした。以下、東電とのやりとりの要旨です。

●福島第一・3号機用のベルゴニュークリア社製造のMOX燃料について

(1)ベルゴニュークリア社の設備状況と製造工程及びその際の品質管理

 ベルゴ社の設立は1957年。MOX燃料製造開始は1973年と聞いている。デッセルMOX加工工場は加工能力年間35トン。仏・独のBWR・PWR向け燃料の製造を行う。

「燃料棒製造工程」「ペレット製造工程」二つの段階で品質管理。

(2)燃料製造工程でのベルゴニュークリア社における東電のチェック内容とデータ公表

 製造時、工場に1〜2名の検査員を派遣。抜き取りでのペレット外形寸法検査に立ち会う等の品質管理をしている。今回輸送中のものは、1997年5月から98年12月に製造された。今回輸送中の燃料製造のために、約43万個のペレットを製造した。この期間中にペレットの検査(寸法、重量)燃料棒の検査(端栓溶接・寸法、外観)燃料集合体の検査(寸法、外観)を述べ5人で、約6ヶ月にわたり検査。抜き取り検査料は2852個。データの公表は、ベルゴ社所有情報なので差し控える。

(3)検査データ不正事件発生後の東電のチェック内容とデータの公表

 ベルゴ社に念のため、調査員3人を派遣し(他に東芝から2人)、ペレット外形寸法の再確認を行う。データ公表は、ベルゴ社所有なので差し控える。

(4)今後の製造予定と品質管理の改善点

 これまで同様、製造時、工場に検査員を派遣、検査立ち会い等十分に対処する。

●福島県知事同意の条件の一つ「ウラン燃料と同等の品質管理の確保」の達成について

 工場に検査員を派遣、立ち会い等、今後とも品質管理を確認し、ウラン燃料と同等の品質管理を行う。

●安全性が確認され国民が納得できるまで、燃料搬入・装荷・使用しないことについて

 BNFLではなく、品質管理に問題はない。福島第1・3号と柏崎分以外のオーダーはしていない。


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