Q2 酒井式の追試で「わりばしペン」を使うのはあまりよくないのか。

 酒井式を追試する場合、「わりばしペン」を使うことは、あまりよくないのでしょうか?
 それは、「わりばしペン」だと長く描くことが難しいからです。しかし、子どもによっては、「わりばしペン」が好きな子もいます。
 題材によってもあるでしょうが、酒井先生のお考えをお聞かせください。

A2 題材のねらいによって使い分ける。

 これはですね。まったくその通りなんで,題材によるんです。
 それから、「わりばしペン」は長く引けないからいけないと、この先生は考えてられるようですが、「わりばしペン」のいいところは、長く引けないところがいいんですね。それはですね、すぐ墨が消えちゃうから。それにかすれたりしますね。
 あれはね、子どもの思考の時間が切れちゃいますから、つけている間に思考の時間がそこに確保できますね。その良さがある。
 しかも、思うようにポトンとインクが落ちてみたり、かすれてみたり、思うようにいかない抵抗、抵抗感、それが子どもたちに、むしろその抵抗感が子どもたちのうーん何て言うんですか、何にも抵抗感がないのは、何でもそうですが、抵抗があった方が、むしろ子どもの意欲を刺激したり、造形的なものの意欲を沸き立たせたりすることがありますからね。
 それで、例えばですね。わりばしペンなん、ネコの毛を描いたりするときとか、ネコなんか描いたりするときに、ネコの毛なんかは、わりばしペンがかすれたりして、とてもいいんですよね。犬とかネコとか。
 だから、その題材によって、大いに使っていただきたい。何がよくて何が悪いとか一切ございません。すべていいところ悪いところがあります。
 題材のねらいによって使い分けていただけたらありがたいと思いますね。
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