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 LCメータの製作

 はじめに
 ホコリを被った部品の活用・・・・?
 
工房を始めた時、何も考えずにトラ技の記事で目に付いたPIC16F84Aも購入したが、PIC16F88などに比べると機能が低く、結局使うことがなくホコリを被ってしまった。その後、子供の大学受験の付添いで東京に行った時、十数年ぶりに”秋月”に顔を出して、これまた使う当てのない16文字2行のLCDを購入したが同じように、ホコリを被ってしまった。正直言うとオジサンはこれまでLと真正面から対峙したことがない。先入観でしかないとは思うし、食わず嫌いなのだろうが、倉橋由美子の小説に出てくるKとLと同じように、CとLはナニカトヤッカイダ?!という印象が強い。しかし、携帯テルミンを作ったとき、これでは良くない。CとLを手懐けるには、まず素性をつかめ!というわけでLCメータを作ることにした。Web上を散歩していたら、ナント、ホコリを被ったPIC16F84AとLCDがあればデキチャウジャナイカ!というわけで今回は他人のフンドシで相撲を取ります。多少の工夫はしたかったのですが、あまりイジリようがないので、オリジナルとほとんど同じ。表示をチョット変えただけです。

 仕様
 参考にした主なHPです。
   JA3HLX's Home Page
   おじさん工房
   henteko.orgのタグクラウドの容量計をクリック
   JH1HTQ's Home Page 実験室

 仕様といっても今回は他人のフンドシで相撲をとったので、上記HPを参考にしてもらうとして・・・・
オリジナルのソースファイルはここにあるlc004.txtですが、ハードウェアを少し変更したことと、16文字2行のLCDを使うことを前提にしているので、オリジナルのソースでは当然ですが正常に動作しません。プログラムの内容を調べるだけの参考にしてください。それから理屈はここに文字式で解説されているので参考にしてください。意外にも文字式を使ってきちんと解説しているHPが少ないです。
 ところで、容量値の誤差の少ないコンデンサはリレーで追加する1000pF(以下C1000タケダと記す)で、この1000はプログラムの中でFIXされているのでホントに重要です。それ以外のCとL(下のリンクされている回路図でいうC3とL2)は誤差があってもOK。とは言っても、安定した特性が必要であることに変わりはない。それともう一つ重要な点は100msのソフトタイマ、100msで周波数を測定(FHz/10の値を16ビットカウンタ(TMR0+プリスケーラ)から取得する)しているので、この100msが正確でないと精度が出ない。オジサンはオリジナルが4MHzのクロックに対して20MHzにしたので、ソフトを改造した中で最も気を使ったところです。LCDのタイミングはソフトタイマを20MHzに対応させただけで、LCDのE信号の制御タイミングは改造していません。NOPがすでに入っていたので、20MHzでも問題ありません。

 使用法というか改造した点を・・・
1.Calibスイッチは、オリジナルではリセットSWですが、独立させました。基板上にはリセットSWを取り付けられるようにしてありますが使用していません。独立させたCalibスイッチを押し続けると、内部発振周波数の測定とLCDの2行目にその値を表示し続けます。離すとC1000タケダをリレーによって接続してキャリブレーションを行った後、測定モードに移行します。
2.F/LCスイッチは測定モード時、LCDの2行目に表示する項目を選択します。F側では内部発振周波数を、LC側はC測定モード時はC3の値を、LC測定モード時はL2の値を表示します。
3.LとCの測定値は1行目に表示します。

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表示と周波数測定の確認
fig-1 表示と周波数測定の確認


基板部組
fig-3 基板部組


calibrating
fig-5 calibrating


Cref表示
fig-7 Cref表示


容量値測定
fig-9 容量値測定

 LCメータの製作

 回路図
 HEXファイル

 製作といっても特別なことをするわけではないし、写真を並べてこれで良しかな?

fig-1は20MHzで周波数が正確に測定できるか、LCD表示がOKかを確認しているところ。
fig-2はfig-1がウマクイッタので実際にL、Cを測定してみた。
fig-3、4は基板部組品。基板は例のガラクタCNC基板製作機で作りました。
fig-5は電源ON時のキャリブレーション動作中のLCD表示、あるいはCalibスイッチを押し続けた場合のLCD表示。
fig-6は測定モード、このときF/LCスイッチはF側。
fig-7はC測定モードでF/LCスイッチをLC側にしてC3容量値を表示。
fig-8はL測定モードでF/LCスイッチをLC側にしてL2のインダクタンスを表示。
fig-9、10は実際にL、Cを測定してみた。
fig-11は箱に入れてみました。メデタシ、メデタシ!!!

(しかし、ナンダこの記述は・・・・)
 実際に測定した値は下表の通り。オジサンはLもCも多く持っていないので、サンプルとしては少ないけれど、趣味で使うにはそれなりの精度が出ているのではと思っている。マァ、言ってみれば目安計器ですから。

測定結果

表-1 測定結果


インダクタンス測定
fig-10 インダクタンス測定

 
バラックセットでの実験
fig-2 バラックセットでの実験


自作基板裏面
fig-4 自作基板裏面


Fref表示
fig-6 Fref表示


Lref表示
fig-8 Lref表示


LCメータ 箱入り?!
fig-11 LCメータ 箱入り?!

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 最後に
 実験を行っている時、C、Lの測定端子に手を近づけたり、離したりすると発振周波数が変化することに気づいた。これは当然なんですけどネ。それと思ったより綺麗な正弦波が得られるので、ウーーン、コレハ?!もしかするとフランクリン発振回路で初志貫徹(正弦波テルミン)できるかな?・・・・それともまた、どこかの路地を曲がってみたり、袋小路に入り込むかも・・・・
    マァ、それもまた良しとしましょう、いつかは・・・・

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